人気ドラマ『glee/グリー』で、乱暴だけど憎めないキャラクター"パック"ことノア・パッカーマンを演じたマーク・サリング(35歳)。最近はプライベートで世間を騒がせることが多かった彼の死亡を弁護士が発表し、共演者やスタッフから追悼コメントが寄せられている。

実生活でもレスリングやラグビーなどのスポーツや、ピアノ、ギターなどを嗜んでいたマーク。『グリー』でパック役に抜擢される前は、シンガーソングライターをやりながら俳優のオーディションを受け続けていたんだそう。スターになる夢を諦めかけた時に『グリー』のオーディションを知り、27歳にして高校生役に見事合格。

そんなマークだけれど、ここ数年はプライベートでのトラブルが目立ち、メディアで取り上げられることが多かったよう。2013年には、その2年前に起こした当時の彼女への性的暴行と暴力が明るみになったが、マークは否定し、逆に元彼女を訴えるという事態に(2015年に示談成立)。

そして特に世間を騒がせたのが、2015年の児童ポルノ所持による逮捕劇。パソコンやハードドライブから押収された幼児の写真や動画は5万件以上にのぼり、彼は罪を認めたそう。2017年9月から開始された裁判は今年3月に判決が下りる予定で、懲役4年から7年に執行猶予20年、そして性犯罪者として登録されると言われていた。

また、2016年には前述の女性とは別の女性がレイプの被害届を出していたことも。さらに、2017年の8月、児童ポルノ所持の裁判が開始する1ヶ月前には(弁護士は否定したが)マークの自殺未遂が報じられていた。

TMZ>によると、マークは30日(現地時間)人通りのない川の近くで、首を吊っている状態で発見されたとのこと。30日の早朝には家族が失踪届を出していたそうで、偶然にも警官が現場近くに駐車されていた車を見つけ、発見へと至った。また、現在捜査中ではあるものの、おそらく自殺である可能性が高いよう。遺書は見つかっていない。

担当弁護士のコメントは以下。

「今朝、マークが死去しました。マークは優しく、愛情深く、創造性のある人物でした。そして、彼は、犯した大きな過ちや間違った判断に対する償いをするべく、全力を尽くしていました」

また、彼の死をうけて『グリー』の関係者はそれぞれの想いをSNSなどに綴っている。

シュー先生を演じたマシュー・モリソン

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2013年に混合薬物中毒で死去したコリー・モンティスとマークとの写真を投稿したマシュー。悲しんでいるマシューが2人の天使に挟まれていると、絵文字で表現。

プロデューサーのティム・デイヴィス

「今日、また1人グリーのキャストを失いました。確かに彼は、児童に対する犯罪を犯しました。恐ろしいことです。(中略)私たちはマークを愛していましたし、彼のご両親の苦しみを考えると胸が痛みます。どうか非情なコメントは書き込まないでください」

「はっきり言いましょう。マークに同情したとしても、彼の罪や、被害者家族の苦しみは軽くなりません。しかし、マークの家族にさらなる痛みを与えないでほしいのです。マークは彼らの息子だったのです。もしあなたが何一つ罪を犯したことのない人間なのであれば(うしろめたいことがないのであれば)、どうぞ石を投げてください」。このツイートを、スー先生役のジェーン・リンチがリツイートしている。

スー先生役のジェーン・リンチ

先ほどのリツイートのほかに、<TMZ>へのインタビューで「とても悲しいです。グリーのメンバーになれて大喜びをし、可愛い動画を作ったマークを忘れません」とコメント。

監督のパリス・バークレイ

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「また一人亡くなりました。2人の若い俳優。あまりにも早すぎる死です。マーク・サリング、安らかにお眠りください」。このツイートはティナ役のジェナ・アウシュコウィッツがリツイート。

校長先生を演じたイクバル・セバは何度もツイート。

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「ああ…、マーク」

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SAG Awardsで受賞した時の写真。シーズン1の時期のマークとコリーです」

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「私にとって彼の死はとても辛いのです。彼の欠点しか知らない人もいるでしょう。しかし、私にとっては素晴らしい共演者で、私自身の子どもたちにもとても良くしてくれた。悪魔と戦い、罪を償い、そして勝者として復活してほしかった。皆さんが、優しかった彼の思い出に慰めを見出せますように」

コリー・モンティスに続き、またも『グリー』の関係者にとっては辛いお別れとなったマーク・サリングの訃報。亡き共演者を偲ぶ声からは、やりきれない思いが伝わってくる。