ラムファーが靴のインソールにデザインされたスリッパ「プリンスタウン」が大流行し、一大トレンドを築いた「グッチ」。そんな彼らが、2018年の春夏コレクション以降は毛皮を一切使用しないことを決めたと発表し、ファッション業界に激震が走っている。さらに、「Fur Free Alliance」という毛皮利用目的での動物殺傷を止めるために活動している国際連盟にも加盟。

廃止に関する発表があったのは、先日行われた「2017 ケリング・トーク」にて。対象になるのは、すべての種類の毛皮(リアルファー)だそう。

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「グッチ」のCEOマルコ・ビッザーリは<Business of Fashion>に対し、毛皮を使用しない理由をこう説明。

「今の時代、毛皮を使うことがモダンだと思いますか? 私には、そんな時代はもう終わったとしか思えないので、使用しないことに決めたんです。毛皮は時代遅れですよ。発想力を働かせれば、毛皮を使わなくても色々なことができると思います」

さらに今後は、他社ブランドや業界にも変革を求めると語った。

「社会的責任のある行動をすることがグッチの理念です。これからも環境や動物のために最善を追い求めます。『HSUS(米国人道協会)』と『LAV』の協力のもと、グッチは新たな段階に進むことを楽しみにしています。また、高級ファッションブランドの業界を変えるため、我々が革新をもたらし、関心を高められることを願っています。グッチの名は広く知られています。その力をプラスの方向に使わなければなりません」

毛皮やレザーなどの動物性の素材を一切使用していない「ステラ マッカートニー」をはじめ、「ジョルジオ アルマーニ」や「ヒューゴ・ボス」なども毛皮の廃止を表明していた中で、その仲間入りを果たしたグッチ。また昨今、エマ・ワトソンをはじめ、多くのセレブが"サステイナブル(持続可能な)・ファッション"を推薦していることを考えると、確かに時代に即した変革といえそう。今回の発表が、今後ファッション界にどんな影響を与えるのか、是非注目を!