映画『トゥームレイダー』や『Mr.&Mrs. スミス』などで迫力のアクションを披露してきた女優アンジェリーナ・ジョリー。そんな彼女が実生活でも、とある人物の確保を目的とした大きなプロジェクトに携わることになっていたことが判明。

先週末、国際刑事裁判所(ICC)からリークした情報によると、逮捕状が出ているウガンダの反政府武装勢力「神の抵抗軍」の司令官ジョゼフ・コニーをおびき寄せるため、アンジーが"おとり"となって協力する予定だったのだそう。

ジョゼフ・コニーは「神の抵抗軍」のリーダーで、子供を誘拐してきて少年兵を動員させ、少女は性奴隷にするなど、その残虐な行為は国際社会から強い非難を受けている。

リークした4万件以上の資料を手にしたのは<Mediapart>というフランスのメディアで、当時の「ICC」の主任検察官だったルイス・モレノ・オカンポ氏がアンジーにラブコールを送っていたことが明るみになった。

2010年にオカンポ氏がアンジーに人道的活動のアドバイザーになってほしいと連絡したことから始まり、仕事だけでなくアンジーの映画に対する感想などのメールを送るなど交流を続けていた。そして、2012年にはアンジーにコニー確保を中央アフリカ共和国で手伝ってほしいと連絡。

「コニーを追っている米軍特殊部隊も協力してくれるそうです。ブラッドも参加できそうですか?」とメールをしたオカンポ氏にアンジーは「ブラッドは協力的です。計画を練りましょう」と返信したそう。

さらに、オカンポ氏は具体的にアンジーがコニーと夕食をしている隙に確保するという計画を彼女に伝えている。しかし、その後何度かやりとりをしているうちに、アンジーに「会いたい」などと個人的なメールを送るように。すると、アンジーのアシスタントから「彼女はメールアドレスを変更しました」と伝えられたとか。

情報がリークした後のオカンポ氏はというと、「サイバー攻撃の被害者だ」と<The Financial Times>に話しているそう。

こんな嘘のようなやりとりだけど、伝えているのはイギリスの信頼されている新聞<The Sunday Times>を始め、<ハフィントンポスト>など。また、アンジー自身も2010年のインタビューでは「機会があればコニーを倒したい」と話し、2012年には「コニーを嫌っていない人物を1人も知らないわ。彼は本当に最低な人間よ」など話し、アンジー自身も協力に前向きだった様子。

さらに驚きなのは、リークした資料の中には、オカンポ氏がジョージ・クルーニーやショーン・ペンなどにも別件での協力をお願いしていたことを示すメールがあったこと。彼らは興味を示さなかったそうだけど、もし協力することになっていたら、ハリウッドスターが大きな事件解決に携わることになっていたかも!?