アメリカ・カリフォルニア現地時間8月27日に開催されたMTVビデオ・ミュージック・アワード(以下VMA)。ミュージックビデオの表彰があったり、豪華なパフォーマンスが数多く披露されることで、毎年注目度の高い同アワードショーから、9つのニュースをお届け!
マイリー・サイラス、開始前にパパに謝罪!?
VMAでのマイリー・サイラスといえば、2013年のパフォーマンスが記憶に新しい。ヌードと見紛おう衣装を身にまとい、トワーキング(お尻を振るセクシャルなダンス)を披露し、永遠に語り継がれるほどのインパクトを残したマイリー。お父さんはさぞかし娘を案じたはず。
そこでマイリー、今年は大人しくすることをSNSで約束。実際に新曲「Younger Now」を披露したけど、パフォーマンスは奇抜ではなく、パパとの約束を守ったよう。
「パパごめんね、今年はいい子でいるから…」
オープニングでケイティ・ペリーが宇宙から"帰還"
今年のホストを務めたケイティ。宇宙服を着たトロフィーのムーンマンにちなんで、宇宙からアメリカに帰ってきたという設定で登場。そして、「私がいなかった間、地球はすべての問題を解決したようね!」と皮肉のスピーチ!
名誉ある賞を受賞したピンクが、自身の娘に語ったこと
音楽業界に貢献してきた人を祝う「マイケル・ジャクソン・ビデオ・ヴァンガード・アワード」。今年はピンクが受賞し、7分以上に及ぶヒット曲のメドレーを披露。また、スピーチでは娘のウィローちゃんに向けた力強いメッセージを届けた。
スピーチのキッカケは、ウィローちゃんが「私ってブサイクだわ。髪が長いだけの男の子みたい」と言ったこと。そこでピンクは、パワーポイントで資料をつくってプレゼンをしたんだとか!
「『は? まだ6歳なのに、どうしてそんなこと考えてるの? そう思わせた6歳の子をやっつけちゃってもいい?』って考えたけど、私はウィローのためにパワーポイントでプレゼンをすることにしたの。プレゼンの主役は、"きっと毎日からかわれながらも、自分らしく生きてきたロックスターたち"。マイケル・ジャクソン、デヴィッド・ボウイ、フレディ・マーキュリー、プリンス、ジャニス・ジョプリン、エルトン・ジョン…まだまだいるけれど。さらに、私自身もみんなに『男みたい』てからかわれてきたことを伝えたわ。『女性なのに自分の意見を持ちすぎる』とか『カラダつきが強靭すぎる』とか『髪が短くて男っぽい』とかね。それでも私が、髪の毛を伸ばしたり見た目を無理に変えたことなんかないでしょう、って。それなのに世界中のアリーナライブのチケットを完売させているでしょう、って」
「だから、変化すべきは私たちじゃないの。みんなが変われるように手助けをして、美しさはひとつじゃないことを教えるのが私たちの役目なのよ。最後に私の愛しい娘へ、あなたは美しいわ!」
「フィフス・ハーモニー」が元メンバーと決別!?
昨年の12月に脱退したカミラ・カベロはグループで最も人気があったメンバーで、センターを務めることが多かった。そのことを踏まえて「VMA」でのパフォーマンスを見ると、現メンバーの4人がカミラとの決別を表明しているようにも見えなくない…。
曲が始まる前、ステージには5つの人影が。ところがパフォーマンスを開始した瞬間、センターにいた人が、後ろへ落ちるというスタントを見せた。やっぱり泥沼脱退だった!?
演出に「ウソ〜〜!」とリアクションする男性。フルパフォーマンスはこちら。
予告通り新曲のミュージックビデオを発表したテイラー・スウィフト
「昔のテイラーは電話に出ることができません。なぜって? それは死んだからよ。OH」と、留守番電話のメッセージらしき音が印象的な新曲「Look What You Made Me Do」。
新たに「VMA」で公開されたミュージックビデオでは「ここにテイラーの評判は眠っています」と書かれたお墓からテイラーが這い上がってくるシーンで始まる。
過去のテイラーたちの山が今のテイラーによって崩されるシーンや、スクワッドのメンバーが倒れている姿、また「I♡TS」のTシャツが登場。さらに過去にテイラーが実際に言った発言を交えながらテイラー同士で批判するなど、ダークなリベンジソング&ビデオになっている。
自殺未遂をした人や自殺で家族を失った人が参加
アーティストのロジックがアレッシア・カーラとカリッドや自殺防止のライフラインとコラボした歌「1-800-273-8255」。そのパフォーマンス中に自殺未遂をし命が助かった人々や、家族を自殺で失った人50人が登場。ロジックはパフォーマンス中にこのように話した。
「メディアが避けている話題。メンタルヘルス、自殺、鬱、人種差別、性差別、DV、レイプ、他にもいろいろな問題を僕はアルバムで取り上げました。あなたが黒人、白人、ミックス、なんであろうが関係ない。クリスチャン、ムスリム、ゲイ、ストレート、僕はみんなの平等を求めて闘います。みんな平等に生まれてくるのに、平等の扱いをしてもらえていない。だから我々は闘わなければならないのです!」
アレッシア・カーラがステージでメイクを落とした?
ヒット曲「Scars to Your Beautiful」を歌ったアレッシア。歌の内容は「傷があっても美しい、あなたは何も変える必要がない、周りが変わればいいんだ」というもの。アレッシア自身も幼い頃に髪の毛を失った辛い経験を告白していて、未だに完治していないとも告白。そんな彼女はみんなありのままで美しいと伝えるため、ステージでウィッグを取り、メイクを落とし、ピンクのドレスを脱ぎ、黒のシンプルな装いにチェンジ。
ロバート・E・リー将軍の子孫が登場
シャーロッツビルで白人至上主義者と、抗議していたデモ隊が衝突した事件。その原因となったのはロバート・E・リー将軍の銅像で、彼の子孫が「VMA」でスピーチを行った。彼は牧師なのだそう。
彼は、「白人至上主義者はロバート・E・リーを人種差別やヘイトの象徴にし、アイドルのように扱っています。ですが、牧師である私は、アメリカ国民の前で彼らの考えに反対であることを明らかにする義務があると思っています」と話し、被害者女性の母親をステージに招いた。女性は「娘に感化され、ヘイトに立ち向かう人が世界中にいることを誇りに思います」とスピーチ。
ジャレッド・レトがクリス・コーネルとチェスター・ベニントンを追悼
自殺したアーティストのクリス・コーネルと「リンキン・パーク」のチェスター・ベニントンを想いメッセージを伝えた俳優で歌手のジャレッド・レト。特にチェスターとは仲が良かったようで、思い出を語った。
「思い出すと、チェスターはいつも笑顔でした。彼の声は凄まじい力を持つ時もあれば、とてもデリケートな時もあった。その声は永遠に生き続けます」
「人生最大の突破口は、必ず苦しみの先にあります。だから、希望を持てない人には、『決して1人ではない』ということを知ってほしい。必ず前進できます。助けを求めて、絶対に諦めないで」