「世界で一番写真を撮られた女性」と言っても過言ではないダイアナ妃。レッドカーペットではとにかく見る人を魅了していた彼女は、カメラに向かって自分をどう見せれば良いのか、それ以上に自分をどう「見せてはいけないか」についても熟知していたと言えそう。
公式イベントには、いつもドレスと見事にマッチしたクラッチバッグを持参していたダイアナ妃だけど、コスモポリタン イギリス版によれば、口紅がやっと入るくらいの小さなバッグをわざわざ持つことにはもう1つ特別な目的があったのだそう。
ダイアナ妃のバッグ・デザイナーを務めていたアニヤ・ハインドマーチが『テレグラフ』紙に語った話によれば、ダイアナ妃はとても気さくで、時にはボディガードをつけずにふらっとアニヤのお店に立ち寄ることもあったのだとか。「小さなサテンのクラッチバッグをデザインする際、ダイアナ妃はそれを"谷間バッグ"と呼んで私たちを笑わせたものです。いつも車から降りるときに、バッグで胸の谷間を隠していましたよ」。
言われてみればたしかに…胸元がざっくり開いたドレスを着て車から降りる瞬間、あわよくばと思って撮影したであろうパパラッチの悪あがきもむなしく、ダイアナ妃はあらゆる写真で胸元をすかさずカバーしています。
バッグを「多目的」に使う王室メンバーは他にも。エリザベス女王はスタッフに秘かにメッセージを送りたいときに、お気に入りのロウナーのバッグを用いるそう。バッグのハンドルを持つ手を変えれば「この会話を早く終わらせたい」というメッセージ。テーブルの上に置けば「緊急事態が起きたので5分以内に退席したい」というメッセージになるのだとか。
また、エチケット専門家のミカ・メイヤーさんによれば、キャサリン妃もクラッチバッグをある目的のために使っているよう。キャサリン妃は誰かと握手をするのが気まずい状況では、両手でバッグを持ち、さりげなく握手を回避するとのこと。
ロイヤルファミリーのレディーたちは、小さなバッグを決してお洒落だけのために持っているわけではなく、賢く使いこなしていることがわかりますね。
※この翻訳は、抄訳です。
Translation: Takako Fukasawa(Office Miyazaki Inc.)