2月26日(現地時間)に、ハリウッドで開催された映画の祭典「アカデミー賞」。終盤に起こった作品賞の誤発表がとにかく強く印象に残ってしまったけれど、その他にも異例な出来事が起こっていたのをご存知だろうか?

今年に入って多くのアワードやショーで、トランプ政権への批判を述べてきたセレブたち。この流れは加速し続けており、全米のみならず世界中が注目する「アカデミー賞」では、トランプ大統領 VS セレブたちの構図が顕著に! スピーチや、時にはSNSを駆使してトランプ氏へメッセージを送り続けたセレブたちと、トランプ氏の攻防戦をご紹介。

まずは、アカデミー賞に関するトランプ氏のコメントから。

ホワイトハウス内でインタビューを受けたトランプ氏はアカデミー賞についてこのように話した。

「彼らは政治に夢中になりすぎた。だから最後に、あんな失敗を犯したんだよ、悲しいね。(政治色が強すぎて)アカデミー賞の魅力が損なわれたよ。華やかな夜からは遠かったように思う。私はアカデミー賞に参加したことがあるんだけど、その時に感じた特別な魅力が今回はなかった。最後もあんな風に終わってしまって悲しいよ」

確かに、今年度のアカデミー賞が政治色強めだったのは誰もが知るところ。(それだけ多くの人々がトランプ政権の政策に納得していないということだけど…) そこで、アカデミー賞でセレブたちがトランプ氏に向けたメッセージを9つお届け!

1. まずはオープニングで司会者のジミー・キンメルがトランプ大統領に"感謝"したことから始まった。

[youtube ]https://www.youtube.com/watch?v=fDkXHWMNNmc&feature=youtu.be[/youtube]

「トランプ大統領に感謝したいよ。昨年のアカデミー賞は人種差別的だと言われていたのを覚えてる? 彼のおかげでもう言われなくなったからね」と発言。さらに「アカデミー賞はアメリカと、我々を嫌う世界225ヶ国以上で生放送されています」とも。

2. 司会者ジミーのジョークが炸裂!

トランプ大統領がメリル・ストリープのことを「過大評価された女優」とツイートしたことを受けて、ジミーはジョークを炸裂させた。

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Oscars 2017: Jimmy Kimmel mocks Donald Trump
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「メリル、立ってください。みなさん、私と一緒に"受けるに値しない拍手"を送りましょう。ちなみにそのドレスいいね、イヴァンカの?」

3. ジミーが生放送中にトランプ大統領へ向けてツイート!

「始まってから2時間も経ってるのに、トランプ氏は1回も僕たちに向けてツイートしていなんだよ。彼のことが心配だ」と言い、ツイート。

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「やあトランプ、起きてる?」

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#メリルがハイと言ってるよ」

しかし、珍しく(?)トランプ大統領はTwitterでは無反応だった模様。

4. 『ムーンライト』の監督は憲法で保障されている人権を守る団体をサポート

映画『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督が脚色賞の受賞スピーチで、黒人の人権を守ると訴えた。

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「自分の鏡がないと感じている人たち、人生が評価されていないと感じている人たち。アカデミーや『ACLU』、そして我々がついています。これからの4年間、決してみんなのことを忘れません」

さらにトランプ大統領の移民政策に立ち向かっている団体「American Civil Liberties Union(アメリカ自由人権協会、以下ACLU)」をサポートするよう伝えた。ジェンキンス監督は「ACLU」のサポートを示す青いリボンを胸元につけていた。

5. 「外国語映画賞」を受賞したイラン人監督はアカデミー賞をボイコット

映画『セールスマン』のアスガー・ファルハディ監督は、受賞を感謝しつつも授賞式はボイコット。代わりに、手紙で移民政策を批判した。

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Oscars 2017: Asghar Farhadi Best Foreign Language Film Statement | ABC News
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「非人道的な法律により、アメリカへの入国を制限されているイランや他6ヶ国出身の人々を想い、私は欠席します」

6. メキシコ出身の俳優が「壁」に反対

「長編アニメーション賞」のプレゼンターを務めたメキシコ出身のガエル・ガルシア・ベルナルも一言。

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「どのような壁であれ、私たちを分断する壁には反対です」

7. アートと政治には共通点がある

「作品賞」のプレゼンターを務めた俳優ウォーレン・ベイティは、あの大混乱を招く前、アートと政治の共通点について語った

「政治の目的はアートの目的と同じ、真実に到達することです」

8. イタリア出身のメイクアップアーティストは「移民たち」へ賞を捧げた

「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」の受賞スピーチでの出来事。映画『スーサイド・スクワッド』でのメイクアップデザイナーを担当したアーティスト、アレッサンドロ・ベルトラッツイは賞を移民たちへ捧げることに決めたよう。

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「私はイタリア出身です。そして世界中で仕事をしています。移民なのです。ですから、この賞は移民の方々へ捧げます」

9. 映画『ズートピア』の監督が"寛容な精神"が受け入れられたと喜ぶ

『ズートピア』の監督の1人、リッチ・ムーアは「"寛容な精神"が"相手への恐怖"よりもパワフルだと訴える映画を、世界中の観客が受け入れてくれたことを感謝しています」とコメント

次の大きなアワードは、3月5日(現地時間)に行われる「iHeartRadio MUSIC AWARDS」。深まるトランプ氏とセレブたちの対立構造から目が離せない!