平和な世界の裏側で、世界的な問題として取り上げられている「性的搾取」。幼い子どもたちが売春の対象とされ、レイプされ、そこから利益を得る人がいる…。そんな深刻な事実に着目し、これ以上の犠牲者を防ごうと熱意を注ぐのが、俳優のアシュトン・カッチャー

キャメロン・ディアスと共演した「べガスの恋に勝つルール」やスティーブ・ジョブズ」ではスティーブ・ジョブズ本人を演じたことでも知られる人気俳優だ。

アシュトンは2児の父親でもあり、同時に世界中にはびこる「児童の性的搾取」を撲滅させるためのテクノロジー開発をする組織『スローン(Thron)』の共同創設者としても活躍している。

残酷な事実と罪のない被害者を救うため、アシュトンは現地時間の今週水曜日、アメリカ合衆国上院外交委員会に涙ながらに訴えた

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私が今日ここにいるのは、「幸せ」の権利を主張するためです。幸せを願うのは、簡単なこと。米国民1人ひとりに願う権利があり、他の人にも、世界中のどの人々にも、幸せの権利は与えられるべきだと、私は思っています。しかし現実は残酷なもので、その願望が「レイプ」や「虐待」などによって奪われてしまう…言い換えれば、他人の瞬間的な幸せに売買されてしまうのです。

私の『スローン』共同創立者としての使命は、児童を性的搾取から救うためにソフトウェアを開発することです。私には、生後2カ月の息子と2歳になる娘がいますが、私の子供と同じ歳の幼い児童が、アメリカ人にレイプされる動画を見たことがあります。場所は、カンボジアにある、売春地区でのこと。その幼い少女は、男性に性行為を犯されることが"普通"だと、教えられてきた環境にいたのです。

また、7歳になる少女の性的虐待事件では「犯人が捕まらないから助けてくれ」と、我々にアメリカ合衆国の国土安全保障省から連絡を受けましたインターネット上で、その子の性的虐待の無様な様子が、3年間にも渡って公開されてきたのです…。

政府が対応しきれないほど問題が深刻化する一方で「『スローン』から開発されたテクノロジーで、児童の性的搾取からの救助が活発化してきている」というのも事実。

「インターネットのルートを通じて人身売買の犠牲となってしまった、オクラホマ州出身の15歳になる少女が、3日以内にご家族のもとへ生還した」という素晴らしいエピソードを伝えたアシュトンは、世界を改善の方向に導くべく、更に進化したシステムが必要だと救済を訴えた。

最後に、アシュトンはこのようなメッセージを残した。

男は「幸せ」を寛大さとその目的を通じて得るものであって、はじめから与えられるべきものではない。しかし男性1人ひとりが、「幸せ」願う権利はもちろんある。人々の幸せを願うことができれば、恩返しに自分自身への幸せも見つけることができるはずだ。

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アシュトンの力強く、子だちを守ろうとする姿勢に拍手を送るとともに、1日でも早く、世界からこのような被害がなくなるよう、彼のメッセージが少しでも多くの人に届くことを願うばかり。