イタリアのタイヤ会社「ピレリタイヤ」の子会社が製作するカレンダーが毎年大きな話題になるのをご存知だろうか。1963年に初めて発行されてからほぼ毎年製作されている「ピレリ・カレンダー」。長い歴史があるだけあって、モデルに選ばれる人も大物ばかり。
これまでにジゼル・ブンチェン、ナオミ・キャンベル、ケイト・モス、ハイディ・クルム、などのスーパーモデルから、「ヴィクトリアズ・シークレット」エンジェルとして活躍中のアドリアナ・リマ、アレッサンドラ・アンブロジオやジョアン・スモールズ、ジジ・ハディッド、ミランダ・カー、女優のブリタニー・マーフィー、ヒラリー・スワンクなどのセレブが起用されてきた。そんなカレンダーの2017年度版の詳細が明らかに！
来年版のカレンダーは、「エモーショナル」がテーマ。フォトグラファーに選ばれたのは有名な写真家ピーター・リンドバーグで、彼は当たり前のように行われる写真のフォトショップなどの加工に日頃から大反対。カレンダーでは真の美しさを写し出すことに成功した。
ほぼスッピンで撮影に臨んだニコール・キッドマン。
「『美しさ』には企業の営利などのために操られているものよりも大切な、本物で真実の美しさがあることを思い出してほしい」と考えたピーター。その信条から、モノクロで撮影された大物女優たちは、ほぼスッピン。また、「真の美しさとは自分らしくいる勇気、そしてその人の感覚や個性を写し出す。それが私の思う現代の女性だ」とも。
さらに"現代の美しさの基準"を、こう批判した。
「カレンダーでは女性を写し出すことを目標にしました。雑誌で見る拡大され、操られ、中身のない被写体ではない女性をね。私たちは加工されたキラキラした写真に見慣れているため、人間的で本物の美しさを見て、もう一度脳へ教えなければならない」
女優のユマ・サーマンは、このピーターの想いに賛同。
「ピーターの、『抑圧的で偽物の美しさの基準から女性を自由にする』というミッションは素晴らしいと思います」
ニコール・キッドマンやユマ・サーマンの他に選ばれた女優はジュリアン・ムーア、ロビン・ライト、ケイト・ウィンスレット、ペネロペ・クルス、ルピタ・ニョンゴなど。
ジュリアン・ムーア
新『スター・ウォーズ』シリーズに出演しているケニア出身の女優、ルピタ・ニョンゴ
ケイト・ウィンスレット、ペネロペ・クルスなど
真の美しさを写し出すため、あえて若手女優を起用しなかったピーター。いつもはメイクや衣装、そして雑誌の表紙で見る若い女性の影に隠れている美しさを引き出すことに成功した写真の数々は圧巻。残念ながら日本ではカレンダーの入手はできないみたいだけど、飾らない女優が見せる内面から湧き出る美しさを是非Instagramでチェックしてみて。
