世界中の女性に自己流の健康法や美容法を日々発信しているカーダシアン一家(特にクロエ)。でも実は、それらは科学や医学の実証そっちのけなんじゃないかというウワサも…。特にデリケートゾーン関連の美容法は相当怪しい?

そこでコスモポリタン アメリカ版が、セックス関連の著書も出版している産婦人科医のローレン・シュトライヒャー先生を迎えて、クロエのデリケートゾーンケアを検証してみました。

1. ビタミンEで子宮の内壁が強くなる

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

クロエのアプリによれば、クロエがオススメするビタミンEサプリメントを飲むと、子宮の内壁が強くなるんだとか。が、ローレン先生曰く「子宮の内壁は筋肉じゃないので強くなりようがない」そう。

医師の見解:ビタミンEにそんな効果はありません。

2.ビタミンEを塗ればヴァギナがしっとり♪

クロエの同じアプリによると、ビタミンE配合のオイルをヴァギナに塗ることでセックスの際にヴァギナがしっとりとするらしいけど…ローレン先生の意見では、「安全には違いないですが…」と前置きした上で、普通のローションを使う方が長持ちするとのこと。

「ヴァギナの炎症やセックスの際に濡れないことで悩んでいる若い女性は、ちゃんと医師と相談するべきです」。その通り!

医師の見解:ちゃんと市販の潤滑ローションを買う方がお得です。

3.小陰唇が荒れちゃった! そんなときはビタミンEを塗る

この珍情報も同じくクロエのアプリから。ローレン先生はまず、荒れ、不快感(irritation)の定義が曖昧すぎる、とした上で、例えばビタミンEを塗れば一時的に不快感を和らげることくらいはできるかもしれないけど、基本的にそれはどんな保湿ローションを使った場合でも同じなのだとか。つまり、その荒れや不快感の原因が、今使っている洗濯洗剤だったり、細菌性膣炎やカンジダ症だったりする場合、根本的な解決にはなりえない、ということ。

医師の見解:ビタミンEを塗っても害はないけど、炎症を治す効果はありません。

4.パイナップルジュースを飲むとヴァギナの匂いが良くなる

某テレビ番組でカーダシアン姉妹がヴァギナの匂いを競った、クロエはキムとコートニーに「匂いをよくするにはパイナップルジュースを飲めばいい」と主張。が、ローレン先生は「パイナップルを飲めば体臭が良くなるとか、下の部分まで匂いが良くなるという俗説はあるけど、科学的に実証した人は誰もいません」とのこと。

ローレン先生いわく「ヴァギナが臭う、というのは要注意なんですよ」。ヴァギナから悪臭がする、というのは、タンポンの一部が残っていたり、細菌感染だったり、膣内の水素イオン指数(アルカリ性、中性、酸性のバランス)が崩れているか、カンジダ膣炎か、もしくは尿漏れしている可能性があるのだとか。いずれにしても、パイナップルどころかどんな食べ物でも治らないのだそう。

医師の見解:ありえません。不可能です。

5.出産後、ヴァギナの締まりを良くするのにレーザー治療が効果的

アメリカで放映中のクロエのトークショー、『Kocktails With Khloé』で、クロエは自分の姉妹たちが出産後にヴァギナの締まりを良くするレーザー治療を計画している、と発言。確かに、ヴァギナの乾燥や柔軟さを回復させるための「モナリザタッチ」という、膣のアンチエイジングを目的としたレーザー治療は存在するんだけど…。

でも、この「モナリザタッチ」は更年期を迎えたり、抗がん治療を受けたり、または外科手術を受けた後にヴァギナの潤滑が失われた女性のために、子宮内壁にレーザー治療を施すというもので、ヴァギナの締まりを良くする骨盤底筋には全く無関係なんだそう

ローレン先生もこの治療を患者さんたちに施すことがあるそうだけど、「膣の締まりが良くなるって本当ですか」と聞いたところ「絶対ありえない」ときっぱり回答。

医師の見解:30万円くらいポーンとお財布から消える以外には何も残りません。

…だ、そうです。カーダシアン式デリケートゾーンケアは、ネタとして楽しむのが一番みたいですね。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: 山下 英子

COSMOPOLITAN US