モデルのリュウ・ウェンは、数々の"アジア人として初"を実現してきた人物。例えば、中国初のスーパーモデルであり、アジア人として初めてヴィクトリアズ・シークレットのショーに出演したほか、エスティローダーのミューズにも抜擢。

すでにたくさんの人種の壁を越えてきた彼女は、これからも既成概念や先入観をもっと壊していきたいと考えているそう。

コスモポリタン イギリス版によると、<ニューヨーク・マガジン>とのインタビューで彼女は、「アジア人女性は、みんな個性的で、全員同じではないということを知ってほしいんです」と語ったのだとか。

「私たちアジア出身の人は、欧米では"アジア人"として一緒くたにされることが多いんです。確かに似ているかもしれないけど、全員違う。みんなそれぞれの個性があるんです」

リュウ・ウェン
Getty Images

2016年になった今でも、リュウがこうした発言をしなければならないのは、とても寂しいこと。欧米には、中国、ベトナム、韓国、日本、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、そして中央アジアの国々などからの移民が多数。私たちアジア人から見るとお互いの違いは明らかだけど、欧米では今でも"Asian"としてひとくくりにされがちなのは確か。

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でも、ファッション業界、美容業界が多様化してきている昨今では、変化の兆しも見えるんだとか。

「かつてはよく、真っ赤な口紅を塗らされました。なぜならその方が中国人っぽく見えると思われていたから。でも、最近アジア人モデルに赤い口紅を塗る理由は、"白人の肌の色と異なり、赤はアジア人の肌に合っているから"という理由に変わってきてもいるんです。"アジア人には赤"という単純な発想ではなくなってきたんですね」

続けて、こんなエピソードも。

「私の写真を見た人たちが、『一重まぶたは美しい』とコメントしてくれたことがあったんです。そのとき、二重に手術しなくて本当によかったと思いました。一重まぶたの女性にとって、二重まぶたは憧れの対象でしょう? でも、美しさの定義は常に変化し続けているから、今後ますます変わっていくでしょうね」

さらにリュウは、中国流の「美の定義」についても語っている。それは、"美しさは外見だけではない"ということ。

「みんなが私をキレイだと思ってくれる理由は、えくぼがあったり、フレンドリーだったり、いつもニコニコしているからだと思う。でも中国的な美は少し違うんです。中国では、私には"chi ze(気)"がある、と言われるんです。Che zeとは存在そのものに力強いオーラがあるという意味。それは私の外見ではなく、内面から湧き出る自信だと思う。中国人にはそれが伝わるみたいです」

みんなそれぞれ個性があって、その個性が自分を輝かせる! リュウの言葉からは、そんな力強さが伝わってきます。彼女のように、自分に自信を持って生きていきたいですね。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

COSMOPOLITAN UK