クラシック女優の生き方に学ぶ⑨ジェーン・バーキン Jane Birkin

今なお、絶大な人気を誇り、若い女性に影響を与え続けている元祖フレンチロリータ、ジェーン・バーキン。ジェーンと言えば、デニムのシンプルな着こなしや、真冬でもフォーマルスタイルでも愛用していた大きなカゴバッグ使いなど、ハズシを効かせたカジュアル・ファッションの達人。昨年から70年代ファッションのリバイバルが来ているので、彼女のオシャレはぜひチェックするべし!

ジェーン・バーキンpinterest
Gamma-Keystone
ジェーン・バーキンと娘のシャルロット・ゲンスブール

さて、そんなジェーンはとっても大らか。60年代末から彼女の事実婚のパートナーだったセルジュ・ゲンスブールは、ジェーンと出会う前、前回 紹介したブリジット・バルドーと付き合っていた。ふたりは恋の絶頂期にエロティックな曲「ジュ・テーム・モア・ノンプリュ」(あえぎ声付)をレコーディングしていたのだけれど、ブリジット側からリリースNGを言い渡されたことが一因で破局。

その後、セルジュは今カノのジェーンにブリジットのパートを歌い直させて、リリースにこぎつけたのだ(もちろんあえぎ声も)。恋人が元カノと歌ったセックスを連想させる曲をデュエットするなんて頭が下がるけれど、当のジェーンは最初からこの曲を自分が歌いたい!と思っていたのだそう。やりたいことは、周りを気にせずやる。どことなく漂う潔さ。そういえば、人気バラエティ「SMAP×SMAP」で、自身の名前が冠されたエルメスの新しいバーキンをSMAPメンバーにプレゼントする際、思いっきり踏み潰してから渡していたこともあったっけ。

ジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンスブールpinterest
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パートナーだったセルジュ・ゲンスブールと。このカゴバッグはジェーンのお気に入り。

大らかで自然体、細かいことに囚われないジェーンだから、美容整形にも大反対。もちろん、ヒアルロン酸注入などのプチ整形も一切していない。華やかな世界に身を置いていると、どうしても若さや美に執着してしまいがちだけど、彼女は自然に年老いていくことを楽しんでいるのだ。

ジェーン・バーキンpinterest
AFP
現在のジェーン。この笑顔が素敵!

「Keep smiling―it takes 10 years off (笑い続けましょう。10歳若返らせてくれるから)」との名言もあり、「いつも笑顔でいること」というモットーをもつジェーンは現在69歳。笑いジワもたくさんあるけれど、そんな姿が逆にカッコイイ。ちなみに、雑誌の取材などでは自前のワークパンツやデニム、シンプルなセーター、スニーカーで現れるそう。スキニーなスタイルを保っていないとサマにならないこんな究極のシンプルファッションをいつまでも着こなせるよう、ジェーンのように歳をとりたい!