何カ月ものトレーニングを経て、ついにマラソン大会本番。何とかゴールして念願のメダルも獲得!となれば、この上ない達成感を味わえるはず。でも、ゴールを切ったあとにも重要な点が。アドレナリンが徐々に消え、気付けば足がガクガクで動かない――きちんとケアしないと、このように大変なことになる場合も。

数ヵ月間トレーニングを重ねたランナーにとっても、フルマラソンは限界への挑戦であり、身体に無理を強いるスポーツ。走り終わった頃にはエネルギーを消耗し、筋肉に水分が溜まり、脱水状態になり、疲労感に襲われ、中には怪我をしている人も。<Good Housekeeping>によれば、だからこそ事後ケアは事前トレーニングと同じくらい重要なのだそう。そこで英国に拠点を置くトレーニング・ジム<スピードフレックス・ロンドン>でトレーナーを務めるケイシー・ヒューイットさんが、ベテランにもビギナーにも通用する回復の鉄則を伝授します!

1.水分補給

当然ながら、運動をすればいつもより汗をかくもの。汗をかくのは、身体が熱くなりすぎないよう体温を下げるためだけど、フルマラソンを走る場合など汗を過剰にかいてしまうと脱水状態になり、重要な栄養素も足りなくなってしまうそう。

「マラソン後の数日間は何よりもまず水分補給が大事。スポーツドリンクやプロテインシェイクで不足した栄養を補充するのも良いですが、脱水症状や疲労感を防ぐために毎日最低3リットルの水を飲むことをお勧めします」

2.エネルギー補給

個人差はあるものの、ランナーは1マイル(約1.6キロ)当たり約100キロカロリー消費すると言われているそう。つまりフルマラソンでは、約2600キロカロリー消費することに。

「そうなると身体は疲弊した状態になります。完全にダウンする前に栄養補給をしてください。フルーツ、炭水化物、タンパク質を摂取しましょう。フルーツはビタミンや抗酸化成分を含むため、フリーラジカルによるダメージの軽減や免疫系の強化に役立ちますし、炭水化物とタンパク質は筋肉の回復に効果的です」

3.アイシング

ゴールした瞬間から、新たな時間との戦いがスタート。これは、筋肉が硬直しないうちにケアをするため。

「手ごわい遅発性筋肉痛を避けるためには、横になるか、座って足を一段高く上げ、痛みを感じる箇所に最低10分間アイスパックなどを当てましょう。ご褒美に温泉やお風呂に浸かりたくなる気持ちも分かりますが、筋肉の炎症を防ぐためには冷水の方が効果的。むしろ水風呂がお勧めです」

4.ストレッチ

疲れたからと言ってソファに倒れ込むのはやめたほうが良さそう。乳酸が溜まり、筋肉痛はひどくなる一方とのこと。

「マラソン後の数日間は定期的にストレッチをすることで筋肉痛が緩和されます。余力があれば、負荷の小さい有酸素運動をして心拍数を上げ、血流を良くすると、乳酸の蓄積をさらに軽減できます。スピードフレックスでは、怪我の回復をサポートする目的で、関節への負担が少なく筋力を強化するトレーニングも提供しています」

5.マッサージ

マラソン後の数日間はマッサージをすると効果的とのこと。体力の回復に役立つだけでなく、リラックス効果もあるよう。

「負荷の高い運動や何週間にも及ぶトレーニングの後には、マッサージがとても効果的です。ただし、24時間後まで待つことが大事。その間に、マラソン中に失われた水分やエネルギーが補充されます。24時間経過してから簡単なマッサージをすれば筋肉のダメージは回復しますし、何よりも気持ちがいいはずです」

マラソンに取り組むには、準備だけでなくマラソン後のケアも大切。ぜひ参考にしてみてください。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Takako Fukasawa(Office Miyazaki Inc.

Good Housekeeping