24歳のコリーナ・マンテガッツァさんは、イタリアのノヴァーラを拠点とする医学部の6年生。彼女の毎日のスケジュールは、ちょっと普通では考えられないもの。あるときは日中ほとんどイスに座って本を読み、あるときは病院の廊下でダッシュを繰り返しているそう。さらに、彼女の体に劇的な変貌をもたらしたハードなワークアウトを、ほぼ毎日のようにこなしているというから驚き。

なぜ彼女がそこまでフィットネスに入れ込むようになったのか、一連の経緯をコスモポリタン アメリカ版から。

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ベストな自分になるのは時間がかかる。自分を否定するのはダメだとわかるまでにも時間がかかる。食事を削るのもダメ。自分につらく当たるのもダメ。…誰か話せる人を探すこと、あなたを信じて、あなたが手にすることができる成功を信じてくれる人を。

マンテガッツァさんは2年前からフィットネスの試行錯誤を始め、その記録をインスタグラムに投稿、8カ月の間に38,000人以上のフォロワーを集めたのだとか。「半分裸のような写真を投稿するのは、それを人に見てもらうためではなく、かつての私と同じような悩みを抱える女の子たちに、その悩みは克服できるということを知ってもらうためです」と言うマンテガッツァさんは、以前からフィットネスに興味があったわけではないそう。

高校時代、ほとんど机に向かって勉強していたという彼女。運動不足で体重が増えることを恐れるあまり、人知れず摂食障害に苦しんでいた時期も。「いつも(自分の外見に欠陥があるように感じる精神の病である)異形症のような症状がありました」。

高校を卒業する頃には、一段と体重が落ちていた彼女。でも大学に入学することが、気持ちを切り替え、それまでのやり方をあらためるきっかけになったんだとか。「医学生になると、(健康にとって)いかに予防が重要かを認識するんです。自分のケアもできない医者にはなりたくありませんでした」。

そこで、マンテガッツァさんは自身の低い自己評価の要因となっていたボーイフレンドと別れ、定期的にワークアウトをする新しい友達を作り、体重管理の代わりに、運動でストレス解消と健康増進を図るようにしたのだとか。それまでは、ネットで見つけた怪しい食事法にしたがって、食物脂肪を恐れ、炭水化物を避けていたけれど、友達と外食するときは好きなものを食べることにし、体重も回復していったそう。

でも、マンテガッツァさんが本当に新たなスタートを切ったのは、今からおよそ2年前の大学4年生の1月。フィットネストレーナーのケイラ・イツィネスさんによる12週間プログラムで、腹筋、脚、腕などの各部位に効く28分の高負荷インターバルトレーニング「ビキニ・ボディ・ガイド(BBG)」について知ったとき。勉強や病院でのシフトで時間がとれないときも、45分以下で、しかも必ずしもジムに行かずにできるこのプログラムの仕組みや効率の良さが気に入った彼女は、これを実行することを決意。まずは週に6日からスタートしたのだとか。

12時間も外出していた後でジムに行くのは楽ではありませんでした」と語る彼女。でも、目に見えて結果が出始めた後は、努力も苦にならなくなったそう。「最初はゲームのような感覚で始めましたが、体が変わっていくのを実感すると、フィットネスが大好きになったんです」。また、それによって食生活も見直すように。家で食べるときは、たまに甘いものを食べるぐらいで、ある程度の食事制限はしていたんだとか。「チョコレートスプレッドやデザートは、ご褒美に食べてました。私の体が渇望していたので」と、マンテガッツァさん。根拠のない食事アドバイスにしたがうのを止め、タンパク質、健康的な脂肪、炭水化物を含むバランスのよい食事をし、かつてはよく食べていた、脂肪分ゼロの加工食品を食べるのも止めたそう。

以前は朝食にクラッカー数枚、昼食にグリーンサラダとハム、夕食には肉か魚と野菜しか食べていなかったという彼女。しかしフィットネスに目覚めてからは、「ビキニ・ボディ・ガイド(BBG)」や他の医学的な裏づけのある研究に沿って、ほぼ2倍のカロリーを摂取するように。

新しい食事法では、朝食にギリシャヨーグルト、オートミール、果物。午前と午後の間食に自家製のバナナブレッドかキャロットマフィン、時間がないときはプロテインバーと果物。昼食と夕食にはお米か穀物、あるいはパスタに、肉か魚、そして野菜を食べる日々。

ベリーを入れ過ぎた。この下にはオートミールが入ってます。

パスタを食べると幸せ。

ハイキングの後にピッタリのランチ。

健康的な食生活に切り替えたからといって、甘いものを止めたわけではなく、毎晩チョコレートを少しずつ食べたという彼女。それで後悔することはなく、外食も止めなかったそう。現在も、大酒飲みというわけではないけど、週に2回(かそれ以上)は友達と食べに出かけ、お酒も、ハンバーガーやポテトフライ、ピザ、アイスクリームも楽しんでいる様子。「何年もそういう食べ物を恐れていたけど、ほどほどに食べてカロリーを消費すれば、そんなに問題ないとわかったんです」。

このピザのフィットネスレベル:1枚全部口にフィットさせてみる。

6カ月後、定期的な運動とバランスのとれた食事や間食により、マンテガッツァさんの体調は回復。毎日の運動によって元気になり、むくみが減り、かつては深刻に悩んだ消化器官の問題が治った上、よく眠れるようにもなったのだとか(今では18時間睡眠を心がけているそう)。

それでも無視できなかったのは、ワークアウトを始めてからの自分のお尻の変化。実は高負荷のインターバルトレーニングと有酸素運動により、お尻がしぼみ始めるという結果に…。

そこで、学校で人間の体が食事と運動によって変化することを学んでいた彼女は、これまでのルーティーンに加え、ジムのウェイトトレーニング室で筋トレすることを決意。さらに、それまで太ることを恐れて抑えていた食事の量を増やし、筋肉を増やすことを選択。そうして科学を信じ、トレーニングを開始したところ、お腹周りに脂肪がつくどころか、筋肉の成長のためにより多くのカロリーが燃焼されるようになったのだとか。「(筋トレによって)私の体は完全に変わりました」。その証拠を物語るのが、以下の写真。

お尻のストレッチもお忘れなく!

女の子がジムにいたら、体重を落とすためだと思われるのが普通で、体重を増やして、筋肉をつけようとしている子がいるなんて思いもしないみたい。ジム仲間の男性に自分のことを話したら、びっくりして、とても喜んでた。

あなたを好きじゃない人はいつだっている。でも、自分にとって本当に大事なのは、自分の意見。美しさは形でもサイズでも肌の色でもない。それは、自分の体をすみずみまで愛していること。自信のある女の子は、何を着ていても、どんなサイズでも美しい。私が醜いと思うのは、人を表面的に判断して、『この人好きじゃない』と簡単に口にしていいと思ってる人。

平らなお尻にサヨナラして引き締まったお尻を手に入れるには? きちんと食べて、ウェイトトレーニングをして、有酸素運動をし過ぎないこと。

休みの日にワークアウトするの大好き。甘いものを食べすぎた後(そしていつもよりビールを飲んだ後)には、体が目覚める気がする。

今では、お尻と脚に効く11種類のエクササイズを5セット(各10回から20回)まで行うのが習慣だというマンテガッツァさん。メニューには、ウェイトを持ったままのスクワット、相撲スクワット、片足デッドリフトケーブルキックバックスプリットスクワット、膝を曲げるランジ、ヒップスラスト(彼女のお気に入り)などが含まれているそう。彼女はいつも持てる最大限のウェイトを持ち上げ、筋力が増すたびにさらに重くしているのだとか。彼女の目標は、毎日、少しずつでも、進歩すること。

これらの筋トレは1時間もかからず、曜日ごとに鍛える部位を決めて、週に6日はジムに通っているそう。そして、週末はエアロバイクに乗って高負荷インターバルトレーニングをしたり、クロスフィットやランニングをしたり、外で自転車に乗ったりと様々。

また、週に一度は腹筋を鍛えるワークアウトを投入。TRXを使ったサスペンショントレーニングでクランチ、プランクなどをし、ハンギングバーで様々なリフトを(それぞれ10回から15回)3セットずつ、次から次へとこなしているのだとか。

昨夜はピザを食べ過ぎて、今朝は街1番のお寝坊さんになってしまった。

今の体をつくり上げ、維持するには大変な時間と労力が必要だったけど、それによって自分を愛することを学び、満足しているというマンテガッツァさん。「本当に長い間、鏡の中に映った自分が大嫌いでした。今でも嫌いになることがあります。でも、ジムに行って体にベストな運動をさせると、すべてにおいて気が楽になるんです」。

今ではありのままの自分が好きになり、太る心配もせずピザを食べられるようになった彼女。トレーニング以外のこと(例えば7月の卒業に向けて)にも集中できるようになったそう。

フィットネスとは関係ないけど、大好きな写真。私の1番好きな患者さん。今でも小児科医が必要なくらいの私だから、自分が小児科医になるなんて、信じられない。

いつかパーソナルトレーナーの資格を取り、ビキニコンテストに出場することも考えているマンテガッツァさん。でも今のところは、人々に自分の話を聞いてもらうだけで十分なのだとか。

「女の子なら誰でも、ウェイトリフティングをするべきだと思います。体型を整えられるし、代謝が上がるから。でも、1番の理由は、自分が強いと感じられるようになるからです。今ではとても自信があるし、自分は強いと感じます。こんなことは、かつては一度もありませんでした」

この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US