流行ってはいるけれど……

運動強度の高い動きを、短時間で集中して行う 「クロスフィット」。筋トレはもちろん脂肪燃焼も期待できるため、今話題になってますね! キツくて楽しいとされるインターバルトレーニングで、私もクライアントからどんなものなのかよく聞かれます。

アメリカでもトレーニー(トレーナーを目指す人)が口を揃えて「クロスフィット、クロスフィット」って言ってる時期がありました。私も体験したことがあって、ハードだけど集中できるから達成感がすごいし、爽快です。

でも最近は、ネガティブな声も同じくらい聞きます。

食事もトレーニングも色んな方法があるし、クロスフィットに限らず新しいトレーニングがこれからもどんどん出てくるでしょう。でも流行だからやってみるんじゃなくて、自分に合うか合わないかはしっかり判断すべきです。身体を動かすのはいいことだけど、目的をしっかり持っていないと、大して身体が変わらずに時が過ぎて、悩める少女のまま終わっちゃうってこと、じつはよく聞く話。

鍛えられるのは身体よりも心?

クロスフィットは、はっきり言って超キツい! でもそのキツさの中に達成感が生まれるので、ちょっとした成功体験が「メンタル」を成長させてくれます。

私が初めてアメリカで体験したとき、しっかりついていけるので、周りには驚かれました。プッシュアップ、ケトルベル、ジャンプ、懸垂などの自重系とパワー系のトレーニングの組み合わせでした。なぜ初体験なのにできたかというと、普段から自重系のウェイトトレーニングもしていて、動きに慣れていたから。動き自体は知っていたからです。コントロールという意味では難しかったんですけどね。

でもそれよりも私が気になったのは、ケトルスイング(ケトルベルというダンベルを両手で持ち、大幅に開いた股から勢いよく、ケトルベルを振り上げる運動)を1回もやったことがない人が、5分くらいの説明をされただけで、見よう見まねでやっていたこと。ちょっと危なっかしかった。

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(これがケトルベル。重さは色々です)

クロスフィットのトレーナーには、1週間くらいでなれるところもあるようですが、オリンピックリフトやプライオメトリックの動きは、1週間ではマスターできません。

フィットネス上級者向き

クロスフィットは運動強度が高いので、普段全く身体を動かさない人や、ジムには行くけど有酸素運動(エアロビやランニング等)がメインで、ウェイトトレーニングはしない人は、相当わかっているトレーナーについてもらわない限り、ケガをしに行くようなもの。だから、誰でもやったほうがいいトレーニングというわけではないんですよね。

でも次の日の筋肉痛はすごい! 運動が久しぶりの人なら、筋肉痛は数日はとれないと思います。あの感覚が好きな人は達成感があっておすすめです。とはいえ、筋肉痛の有無はトレーニングの1つの指標でしかないので、筋肉痛があったら良いとか悪いとかではありません。

大事なのは目的です。筋肉を大きくしたいのか? 持久力をつけたいのか? スピードなのか? 目的によって「達成感の感じ方」も変わってきます。例えば、お尻に効くはずのトレーニングをしたのに、次の日太ももが筋肉痛だったとしたら……?

フィットネスレベルが高く普段からウェイトトレーニング始め、色々な動きに慣れている人であれば、いつもの運動と違うトレーニングができて、リフレッシュにはなりそうです。

【後編】に続く

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