運動する前に食べるものはその人の好みにもよるので十人十色。でも、そうするのが正解なのかどうか、という疑問に答えてくれる記事をコスモポリタンアメリカ版から紹介します。とあるライターは、あえて辛い空腹時に7kmジョギングするし、終わった時に運動した後にもかかわらず、ドーナツとコーヒーをご褒美として食べるんだとか。
運動後はすぐに食べたものが吸収されそうだから、空腹には耐えたほうがいいと思いがちだけど…実際どうなの?その点について、<Strong and Sculpted>の著者でもある体力強化とコンディショニングのスペシャリスト、ブラッド・ショーエンフェルド博士が研究を実施。その結果、答えは「ノー」であり、あえて空腹をガマンする必要はないとという結論に達したのだとか。
アスリートによっては、いわゆるファスティング・カーディオ(空腹状態で行う有酸素運動)や、最後の食事から12時間後の極端な空腹時に有酸素運動を行ってより多くの脂肪を燃焼することができる、と考えている人もいる。エネルギー源である炭水化物を体に与えないで体を強制的に動かせば、代わりに脂肪を燃焼することができるはず、という理屈らしい。
脂肪燃焼がゴールなら、この理屈は素晴らしい!と思えるかもしれない。
ところが、ショーエンフェルド博士によると、それは一説にとどまるとのこと。とある研究は、体内に炭水化物が残っていると脂肪が燃焼しにくいことを示すものの、空腹状態が身体組成を変えるという証拠は全くないことを示したのだとか。
そもそも、多くの研究はエクササイズ中の脂肪燃焼の向上のみに焦点を当てており、それ以外の時間における体の反応を無視しているからだ、とショーエンフェルド博士は指摘。そのため、食事を断つようなファスティングしたところで身体組成が変わるわけではないんだとか。
全ての人が見た目を改善するためにエクササイズするわけではない。持久力の必要なアスリートの場合、運動の前にファスティングをすることでレース中により多くの脂肪を燃焼する特定の酵素を蓄積することができるかもしれないそう。ただ、そうでもない限り、ファスティング・カーディオはスピードや体力を高めたい人のパフォーマンスを阻めてしまうおそれがあるんだとか。なぜなら、平均的な人の体は、炭水化物よりも脂肪を燃焼することが遥かに大変だからだという。そうなると体力を失う上、筋肉自体が代謝されてしまう可能性があるとショーエンフェルド博士は警告する。
糖尿病や低血糖症をはじめとする健康問題を抱えている人は、無理にファスティングをしないほうがいいだろう。少なくとも、朝食を抜く前に医者に相談することが大切。ショーエンフェルド博士によると、過激な運動の前にファスティングすると意識を失ったり、最悪の場合、摂食障害の原因になったりしてしまうという。
結論を言うと、ファスティング・カーディオは(多くの人の期待に反して)万能薬ではない上、全ての人に勧められることでもない、ということ。もちろん、朝食前に食事を摂らずに運動をしても問題はないけれど、運動後を含め、お腹が空いた時はエネルギーをチャージすることを忘れずに!
※この翻訳は、抄訳です。
Translation:Rubicon solutions