リアリティ番組(『American Ink』)への出演がきっかけで知名度を上げたキャット・ヴォン・Dは、自身の名前を冠して立ち上げたコスメラインを経営しつつ、動物愛護運動家としても活動しており、動物の権利を保護する非営利団体の『Farm Sanctuary』から慈善活動功労賞を受賞するなど活躍が認められる存在に。今回はコスモポリタン アメリカ版の彼女へのインタビューからブランドの立ち上げに込めた思いをお届けします。
―自分のコスメラインを立ち上げた感想は?
想像を絶するほど大変だったわ。アートディレクション、コレクションのコンセプト、試作品のテスト、パッケージデザインから、カラーのネーミング、マーケティング活動に至るまで、すべてのプロセスに関わりたいと思っているから…でも、自分がすることすべてに没頭することが好き。
―「クルエルティフリー(動物実験を行わない)」にこだわった理由は?
動物から搾取したり、虐待してまで製品を開発する価値なんてないわ。クルエルティフリーだけでなく、消費者と企業の両者に対し、「美を口実にして動物実験を行う行為は残酷であり、不必要である」というメッセージをはっきり伝えたかったの。
―完全にクルエルティフリーにする上で苦労したことはありましたか?
まったくなかったわ。クルエルティフリーにすることは簡単だし、単純だった。お陰で中国で商品を売ることはできないけど、それで罪のない動物の命が救われるのなら、十分に価値のあること。
―これまで動物の権利について積極的に発言をしていますね。どんな取り組みをしてきましたか?
5年前にヴィーガン(完全菜食主義者)になって、目からウロコの思いがしたわ。これは物事に対する姿勢そのもの。私たちは動物を食べることと可愛がることは両立できると教えられてきたけど、現実に、動物は肉体的にも感情的にも様々なことを感じられる存在なの。私たちは毎日、動物を救うだけでなく、環境を保護するという選択に迫られている。正しいことをして悪いことなんてないはず。
―『Farm Sanctuary』のガラパーティーでは慈善活動功労賞を受賞することになっていますが、それが意味するものは?
参加できたことは身に余る栄誉よ。自分が役に立てることがあれば、それに越したことはないわ。自分にとって重要な問題について語る機会を得られて嬉しい。他のヴィーガンや動物愛護運動家と会えるのも楽しみよ。
―いつも完璧なファッションですね! お気に入りのクルエルティフリーなファッションブランドは?
昔から、独立系のデザイナーを応援している。大好きなシューズデザイナーのナターシャ・マーロは、今ではヴィーガンの商品も展開しているのよ! ファッションでは、<Etsy>で多くのヴィーガンデザイナーを発見したわ。
―一番好きな動物は?
すべての動物が好き。私は自他共に認める「猫狂い」なんだけど、牛に会うのが長年の夢だったんだけど、初めて「Farm Sanctuary」を訪れたとききれいな黒い牛に会えて。私の気が済むまで撫でたり、キスしたりさせてくれたの。巨大な猫みたいだったわ!
―一番好きなヴィーガンスイーツは?
ペンシルバニア州のベツレヘムにある『Vegan Treats』にハマっているの。ヴィーガンになったとき、キャラメルやピーナッツバターカップなどの大好きなお菓子をこれからはあきらめなくてはいけない、と悲しくなったけど、とんだ勘違いだったわ! むしろ、ヴィーガンのスイーツのほうがおいしいくらい。このお店は毎年、バレンタインデー用のちょっとホラーなチョコレートの箱詰めも売っているの。
その見た目からワイルドなイメージが先行するキャットだけど、インタビューからは動物に対する愛がひしひしと伝わってくるはず。アメリカで高い評価を得ているコスメライン。日本にもいつか上陸しますように…!
※この翻訳は、抄訳です。
Translation:Rubicon Solutions