閉経は女性にとって大きな身体の変わり目。その日が来ることを認識し、心身共に準備をしておくことはとても大切なこと。

英国産婦人科学会によると、閉経は4753歳ごろに迎えるのが一般的とのこと。しかし約1%の女性は40歳以下、約5%の女性は45歳以下で閉経を経験するなど「早発閉経」は決して珍しいことではないのだそう。そこで早発閉経を経験した女性の告白をコスモポリタン アメリカ版から。誰にでも起こりうることなので、具体的な体験談はきっとあなたにとっても参考になるはず。

(月経が来ないのは)鬱病が原因だと思っていました。

41歳のルーさんが自身の症状に気付き早発閉経を疑い始めたのは約8カ月前のこと。「振り返ってみると約2年前から更年期(閉経を迎える前後の期間)独特の症状がありました。私の母は39歳で閉経しましたが、同じことが私にも起るとは思ってもいなかったので、当時は(患っていた)鬱病が原因で生理が不順なのだと考えていました。医師も同じ見解だったため、早発閉経を疑わなかったんです」。

しかし抗鬱剤を服用しても(月経不順の)症状が改善しなかったため「もしかして…」と思い、別の医師に相談したルーさん。「『更年期が始まっているのでは?』と診察した女医に尋ねたものの、『あなたは閉経するには若すぎるわ!』と笑い飛ばされました。でもどうしても気になったため血液検査をお願いしたところ、閉経期に見られる数値だったため、更年期(早発閉経)と診断されました」。

ルーさんの場合、もっとも顕著に表れたのは精神不安の症状だったそう。「今までに感じたことのない"怒り"を覚えるようになりました。いつも情緒が不安定で小さなことにさえイライラするように。加え、夜になると体がほてり、関節痛にも悩みました。ずっと座っていると立ち上がるのが大変で、まるでおばあさんになったような気分でした」と当時を回想する彼女。「自分のことを醜い老婆のように感じていました。外に出たら何か起こるんじゃないかといつも不安だったので外出することもできなくなり、また『誰も私のことなんて理解してくれない』と考え、友人と話すこともやめてしまいました。社交する元気もなくなってしまったんです」。

また、今でこそ彼女は冗談っぽく話すものの、当時彼女の怒りの矛先は夫に向けられたのだそう。「怒りを何とか隠そうとしましたし、こういった話題をオープンに話せませんでした。ひどいイラつきでしたが、慣れていくしかないのだと思います」。

早発閉経の原因とは?

英国産婦人科協会のスポークスパーソンであり、英国更年期学会の会長であるヘザー・カリー医師は、「早発閉経を迎える女性のほとんどに、(ルーさん同様)その原因が見当たらないことが多いのです」と解説。しかし閉経を疑うような症状がみられる場合、生殖能力との関連や、別の疾患が隠れている可能性もあるとのこと。「更年期に見られる一般的な症状は、月経不順、無月経、ほてり、性欲減退、膣が乾燥したり痛みを感じる、セックス中のかゆみや不快感、頭痛、気分が変わりやすい、関節のきしみ、尿路感染症になりやすいなどです。こうした症状が見られる場合、必ず医師の診察を受けましょう」。

ティーン世代の早発閉経

17歳のとき「早発卵巣不全(=卵巣にまだ卵胞が残っている状態も含むが、"早発閉経"と同義語で使われる場合が多い)」と診断されたエイミーさん。「(将来)妊娠することは困難」と知り、大きなショックを受けたそう。「自分の子どもを産みたいと思う女性にとって、これは辛い診断です。現在私は鬱や不安症に悩み、将来のことが本当に心配です」。

彼女が初潮を迎えたのは14歳のとき。友人たちより遅かっただけでなく、初潮後すぐに月経が来なくなったため、医師の診察を受けたのだそう。

「私の体に何かが起こっていると感じました。当時は何て表現してよいか分からなかったけど、今考えると"ほてり"の症状があったんです」とエイミーさん。「医師の診察を受けたものの、『ホルモンが不足気味だから』とピルを処方されました」。

カリー医師いわく、「早発閉経を迎えた場合、どの世代であっても精神的苦痛を味わうことが多いのです」とのこと。「特に妊娠経験がなく、今後子どもがほしいと考える若年層に起った場合、そのショックは計り知れません」。

症状を緩和するには?

カリー医師は「更年期の症状をやわらげ、心臓血管系疾患や骨粗しょう症のリスクを減少させる"ホルモン補充療法"をすすめられる場合が多いでしょう」と説明。「また生殖補助治療を受けたり、カウンセリングなどのサポートグループに参加する女性も多くいます」。

もし早発閉経かも…と思ったら、すぐに医師に相談し、適切な処置を受けることが肝心です。

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN US