欧米諸国の主食と言えばパン。つい最近まで、そう思われていたけど…。

コスモポリタン イギリス版に寄稿する栄養学セラピスト、ナオミ・ミードさんの記事によると、ここ数年パンが敬遠されるようになってきたんだそう。「なるべくパンは食べないようにしている」という声がよく聞こえてきて、その理由を尋ねると、「食べると太る気がする」「糖質が多い」などの答えが返ってくるのだとか。

本当にパンは食べない方がいいの? よく囁かれる5つの通説について、ナオミさんは以下のように述べています。

通説その1:パンを食べると太る

「パンを食べると太るという通説は、正しくありません。適量を守り、栄養バランスのよい食事を心がけていれば、パンを食べたからといって太るということはなく、むしろダイエットを成功に導けます。ただし、精白した小麦を使ったパンは避けましょう。精白の過程で、小麦のビタミンやミネラル、食物繊維が取り除かれてしまうからです。かわりに全粒小麦のパンをチョイス。食欲をコントロールしてくれる食物繊維が豊富に含まれているので、オススメですよ」

通説その2:グルテンフリーのパンはヘルシー

「"グルテンフリー(大麦、小麦、ライ麦など、グルテンを含んだ食品を使わない)=ヘルシー"という保証はありません。グルテンフリー食品は、実は糖質がより高く、体によくない成分を含んでいることが多いのです。グルテンの力でパンに弾力が生まれるので、グルテンを抜いてパンを製造する場合には、その食感を通常のパンに似せるために、キサンタンガムという食品添加物やコーンスターチを配合するのです。また味をより良くするために、余分な砂糖や脂質が加えられるのです。グルテンフリー加工品には、加工食品ならではの危険性があることを知っておきましょう。できれば、グルテンフリーのパンではなく、そば粉、亜麻、キヌア、チアシード、米粉等の全粒穀物を使ったパンを選ぶとベターです」

通説その3:黒パンは白パンよりヘルシー

「イギリスの食卓の定番といえば、茶色い生地の黒パンと白い生地の白パン。この2種類のパンは、多くのスーパーやお店で売られています。一般に黒パンの方が白パンよりヘルシーと思われがちですが、実は黒パンは、口当たりをよくするために白パンより多くの砂糖が使われているのだそう。また、多くの黒パンの色付けに使用されるキャラメルや糖蜜もヘルシーと思われがちですが、これはまやかしに過ぎません。全粒穀物のパンこそが、他のどのタイプのパンよりビタミン、ミネラル、食物繊維等の観点から、優秀なのです。余計な砂糖や甘味料を摂取せずに済むように、原材料表示をよく見ましょう。また大量生産食品に含まれる危険な添加物についての理解も大切ですよ」

通説その4:パンを食べると血糖値が上昇する

「パン(特に精白した小麦のパン)は、それのみで食べると、血糖値の急上昇、急下降を引き起こし、結果的にエネルギー不足や、もっと食べたい衝動につながります。高タンパク食品や、フムス(ひよこ豆ペースト)、ナッツバター、チーズなどの良質な脂質を含む食品と組み合わせて食べると、血糖値の上昇が緩やかになりますよ。ランチ後のダルさ、眠気等を防ぐためにも、白パンより全粒粉パンを選び、またパン以外のものも、バランスよく食べることを心がけたいですね」

通説その5:パンを食べるとお腹が張る

「お腹の張り(膨満感)の原因は様々。しかし、パンがその原因のひとつであることは確かでしょう。というのは、イギリスで売られているパン製品の多くは、チョーリーウッド法という製法で作られています。これは、安価なパンを大量生産するために開発された製法で、特殊な酵素や膨張剤を使用するので、人によっては健康に影響が出る可能性も。でも、スーパーで売られているパンには身体反応が出ても、地元のパン屋さんのパンは大丈夫、という人がいるんです。またイースト菌に反応が出る人もいれば、グルテンに反応する人もいるようです。ライ麦スペルト小麦(小麦の原種)は大丈夫なのに、普通の小麦はダメという人もいます。要はその人次第なので、自分の体質に合ったものを選ぶことが大切なのです」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

COSMOPOLITAN UK