その筋の専門家なら、二日酔いを防ぐには「飲まないのが1番」と言うに違いないけど、お医者さんだって飲まずにいられないこともあるはず。じゃあ、どうしたらあの吐き気、頭痛、目まいなどのツラい症状を緩和することができるか。コスモポリタン アメリカ版が専門家たちに、オススメの方法を聞いて来ました。

飲む前

1.マルチビタミン剤を2倍にする

「二日酔いに関する大きな誤解の1つが、二日酔いは脱水症状が原因だというもの。ところが、主な問題は炎症と酸化ストレスなのです。実は、なってしまった二日酔いに対処するより、事前に防ぐ方が、ずっと簡単なのです」と話すのは、2万人の二日酔い患者を診てきた医学博士&麻酔専門医で、ラスベガスを拠点として二日酔い患者に在宅医療を提供する移動クリニック<Hangover Heaven>の開業者であるジェイソン・バークさん。抗酸化物質はアルコールによるダメージを軽減するので、お酒の前に、マルチビタミン剤をいつもより多めに摂るか、アサイーやザクロのジュースを飲むなどするとよい、とバーク医師。

2.サラダの代わりにハンバーガーを頼む

おなかぽっこりの状態でバーに現れたくはないだろうけど、二日酔いの程度はどれだけ飲んだかだけでなく、どれだけアルコールを代謝したかによるのだとか。そして、「これは、何を食べたかによるところが大きいのです」と話すのは、ロヨラ大学医学部によるアルコールリサーチプログラムの責任者であるエリザベス・コヴァックス医師。彼女のアドバイスは、最初のアルコール一滴を飲む前に、炭水化物、タンパク質、脂質を含む食事をとっておくこと。

バーク医師によると、赤身肉に豊富に含まれるアミノ酸とビタミンBは、肝臓がアルコールを消化する時に発生する有毒な副産物を分解するので、二日酔いの緩和に効くそう。

3.しっかり休養する

「当たり前のことのようですが、実は多くの人が十分な睡眠をとっていません」と語るのはコヴァックス医師。睡眠によって二日酔いを防ぐことはできないものの、十分な睡眠は免疫力を増し、飲酒に耐える体をつくり上げるのだとか。

飲んでいる間

4.シャンパンはやめておく

ある研究によると、シャンパンの泡はアルコールの吸収を高めるため、酔いが回りやすくなるそう。「これによって二日酔いが特にひどくなります」とバーク医師。

5.合間にスポーツドリンクを飲む

カクテルを飲むときは、脱水症状の予防のため、合間に水を流し込んだ方がいいと聞いたことがあるのでは? でも、ココナッツウォーターやスポーツドリンクの方がもっと効果的なんだそう。「これらは失われた水分や電解質を補います」と、コヴァックス医師。2杯以上飲む場合は、その間に(あるいは少しずつ平行して)スポーツドリンクを飲むのがオススメのよう。

6.タバコは控える

医学雑誌<Journal of Studies on Alcohol and Drugs>に掲載されたある研究では、113人の学生を対象に調査を実施。8週間にわたって毎日、アルコールの摂取や喫煙の程度と二日酔いの症状を記録してもらったところ、大量に飲んだときほど、喫煙によって二日酔いの度合いが深刻になったのだとか。

7.透明なお酒を飲む

「ウォッカやジンは、色の濃いウィスキーやラムに比べて不純物が少なく、二日酔いしにくいのです」と、コヴァックス医師。

8.ソーダ割りよりジュース割りを

コヴァックス医師いわく、「オレンジジュースで二日酔いを防ぐことはできませんが、フルーツや野菜のジュースはビタミンを含むので、ソーダよりはいいでしょう」。

9.とびきり念入りに手を洗う

アルコールを飲むと免疫力が低下するので、飲んでいるときにインフルエンザなどに感染すると、症状が重くなり、回復にも時間がかかるのだとか。さらに、悪寒、発熱、筋肉痛などのインフルエンザの症状があると、二日酔いも悪化するそう。

10.高い酒を飲む

「私は最高級のジンやウォッカしか飲みません」とバーク医師。セレブの発言、と思うかもしれないけど、これは高級なジンやウォッカほど不純物や体に有害なものを除去してあるので、二日酔いをしにくいからなんだとか。それに、高級なお酒ほど値も張るので、チビチビ楽しむことになり、結果的に飲み過ぎも防止できるというわけ。

11.踊る

グラスを片手に踊るのはなかなか難しいもの。つまり、合間に踊ったり、ビリヤードや卓球をしたりすれば、グラスを空けては注ぐという魔の循環から逃れられる、ということ。踊り終わったら(特に汗をかいたら)、水を一杯流し込むようにして、水分補給を忘れずに。

寝る前

12.水を飲み過ぎない

二日酔いがアルコールの摂りすぎと水分の不足から起こるのは事実。だけど、「大量の水は、体に負担をかけます」とコヴァックス医師。それに、夜中何度もトイレに起きるのも、睡眠を妨げる結果に。深酒した日は、コップ1杯(特にのどが渇いている場合はもう1杯)の水を飲み、朝のどが渇いたときのために枕元にもう1杯水を置いておきましょう。

13.アイマスクをつける

睡眠不足は二日酔いを悪化させる一因。ちなみにアルコールは、日が昇った後の睡眠の第2段階を阻害するそうなので、せめて日の光が目に入らないようにして、少しでも睡眠が妨げられるのを防ぐこと。

翌日の朝

14.迎え酒禁止

専門家たちが口を揃えるところによると、大酒を飲んだ翌朝さらに飲むのはまったくの大間違いなのだとか。これはただ、避けられない二日酔いを少し遅らせるに過ぎず、後でさらにたちの悪い二日酔いに苦しむはめに。

15.卵を食べる

卵はシステインの宝庫。システインは、体がアルコールを消化するときに生成する毒素(頭痛の原因)を分解するのに役立つのだそう。脂肪分の多いベーコンなどは避けて、ゆで卵やオムレツを食べ、胃の負担も軽くして。

16.スプライトかソーダを飲む

中国広東省の中山大学の研究者たちが57種類の異なるアルコール飲料の効果を分析したところ、中国版スプライトと通常のソーダ水が体内のアルコール代謝にかかる時間を促進することが判明したのだとか。つまりこれによって、アルコールを消化する間に生成される有害な化学物質にさらされる時間が短縮できるということ。

17.ハーブティーは避ける

同じく中山大学の研究によって明らかになったのは、ハーブティーはアルコールの代謝時間を遅らせるということ。つまり、二日酔いを長引かせるそう。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US