イヤな同僚や上司、電車で遭遇した失礼な人に対してイライラした経験、ありませんか? でも、そのイライラをそのままぶつけるのは、実は健康に良くないんだとか。

逆に、「いい人」になって他人に親切にしていると、寿命も長くなる可能性があるらしい。コスモポリタン アメリカ版では、他人への優しさが自分の人生に与えるポジティブな影響を以下のように挙げています。

1.印象が良くなる

これは、中国の華中科技大学で行なわれた実験で証明されたこと。男女の集団に無表情の女性の写真60枚を見てもらい、点数を付けてもらうという実験内容だったのですが、写真と一緒に「この人は礼儀正しくて正直」、または「この女性は意地悪で愛想がない」と性格も補足したところ、前者の写真のほうが高い点数を獲得したんだとか。つまり、人間の魅力は顔のつくりだけでなく、性格の良さにもあるってこと! とはいえ、「性格が良い」のと「言いたいことを我慢する」のは別問題。相手を不快にさせないコミュニケーションスキルを学ぶことが大切です。

2.人気も上昇

人に優しくすると、人はあなたに親しみを感じやすくなり、あなたに協力的になるんだとか。相手に感謝の気持ちを伝えるだけで、効果が得られるみたい。また、社会や他人とのつながりは、あなたの体と心を健康に導く大きな要因なのだそう。何らかのグループに属していると感じている人は、孤独を感じている人に比べて、長生きしたり、ものごとをシンプルに考えたりする傾向にあるらしい(つまり、楽観的になり、落ち込むことが少なく、不安にさいなまれることも少ない)。さらには、心臓病のリスクが減るという説も。人に優しくするだけで心身共に健康的になるなんて、まさに一石二鳥! 直接会うのはもちろん、FacebookなどSNSの交流でも効果があるそう(やりすぎは禁物だけど)。

3.いやなことも乗り越えられる

職場の環境を前向きに受け入れる(例えば、ソリの合わない上司や同僚を恐れない)人は、効率的に仕事を進める傾向があり、健康でいい仕事をしようというモチベーションも高いんだとか。

4.ストレスにも強くなる

人に好意を伝える行為は、あなたの神経系統を不安から護ってくれる働きがあるんだそう。2007年にアリゾナ州立大学のコリー・フロイド氏が行なった実験では、30人の男女に不快なストレスを与えた上で唾液を採取したところ、ストレスホルモンのコルチゾールが大量に含まれていることが判明。その後、一部の被験者に愛する人への手紙を書かせたところ、唾液に含まれていたコルチゾールの量は、手紙を書かなかった人たちよりもかなり減少したのだとか。つまり、自分の好意を相手に伝えるだけでストレスホルモン(コルチゾール)の量が減り、イライラなどに対する耐久性が強くなる、ということみたい。

5.安眠にもつながる

米イェール大学の心理学者グループは、18から44歳の77人に、携帯電話で日々の報告をするよう依頼。実験の参加者は2週間、毎晩自分たちがその日に(職場や家庭、人間関係や健康面で)どれくらいイヤなことがあったか、また、どれくらい良いことをしたか、そして1日を終える際の気分の良し悪しを報告。結果、小さなことでも他人に何らかの方法で親切をした人のほうが、就寝時にストレスを感じる割合が低く、幸福感を得られることがわかったんだそう。

6.病気になりにくくなる

ある研究によると、他人に親切にすればするほど血中での炎症反応が起きにくくなり、感染症のリスクも減るのだそう。実は炎症は、がんや糖尿病を含む多くの病気にも関わりがあるのだとか。というわけで、ボランティア活動でも始めてみる?

7.コレステロール値が改善

恋人だけに限らず、友達や家族など"大切な人"に手紙を書くことは、「4」で紹介したストレスホルモン、コルチゾールの数値のみならず、"悪玉"コレステロール値の低下にもつながるのだそう(「4」と同じアリゾナ州立大学コリー・フロイド氏による別の研究結果)。

8.血圧の正常化にも効果あり

誰かにイライラしても、"許す"ことで血圧も下がるらしい。一時のケンカや、相手への不満から生まれるネガティブな感情を引きずらないことが血圧の安定を生み、結果的に心臓の健康にもつながるもよう。

9.痛みに強くなる

思いやりの心には、体の痛みを緩和する作用もあるのだとか。心理学者のグループが2011年に行なった、慢性的痛みを抱える100人超の患者を対象にした研究では、患者の痛みの深刻度に加え、本人がその痛みをどれだけ受け入れているかについても調査。その結果、自分の体を理解し、いたわる姿勢を見せた人は、イライラや怒りを露わにする人と比べて、痛みで取り乱すことが少ないことがわかったのだそう。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

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