摂食障害を患っている女性のイメージは? 細くて、骨が見えていて、顔はやせこけている…そんな風に思っている人も多いはず。

「実際は、必ずしもそうではない」ということを自ら示してくれたのが、ボディポジティブ・インスタグラマーのキャリッサ・セリグマンさん。コスモポリタン イギリス版によると、セリグマンさんは「『やせていない』人も摂食障害を患っていて、助けを必要としていることもある」ということを訴えて話題になっている。

現在はワシントンD.C.ITコンサルタントをしているセリグマンさんは、<Instagram>上で、摂食障害に苦しんでいた12年前の写真と現在の健康な姿を並べ、「摂食障害を持った女の子が必ずしも『恐ろしくやせている』わけではない」ことを訴えた。

「実際、(私は)教室で一番細い子でさえなかったでしょう。でも、外見は必ずしも内側で起こっていることを表してはいないんです」

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セリグマンさんいわく、左の写真は4カ月にわたる拒食症の後でようやく食べ物を口にするようになっていた頃。「4カ月ほど自分を飢えさせ、カフェインとごくわずかな食料」で過ごした直後、「私はまだまだ摂食障害の最中にいた」のだという。

そして、食べ始めた彼女は「今度は、止められなくなりました。恐ろしかった。私を飢餓に追い立てていたものが、何だったのかも解決せず、発見もされず、話題にさえなっていなくて…私はその穴を食べ物で埋めようとし始めていたんです」

その頃、セリグマンさんは自分にとても不満がある状態。さらに、体重が増えているという事実は、当時の自分にとっての「最悪の悪夢」だったそう。

左の写真を撮った2005年から2016年までの実に11年間、セリグマンさんは体重を拒食症だった4カ月間の数値に戻そうと闘ってきたのだとか。「11年間、食べ物とも自分の体や心ともひどい関わり方をしていました」

そして、2017年の今になってようやく事態は改善。投稿には、「私はついに食べ物との健康な関係を築くことができ、これを書いています。誰にも私のように11年間も苦しんで欲しくないと思うから」とのこと。

きっかけは、つきつめればいくつかのことだったとセリグマンさん。仕事ができると分かって自己評価が上がったこと、それによって感情にふたをする手段だった飲酒を止めることができたことが現在の健康に導いてくれているという。

「私はついに自分に歓びを与えてくれるものを見つけ、自由を得ました。また動き始め、強くなって、気分も良くなっていきました。食べ物は人生に寄り添ってくれる存在。そして今では、ほら、見かけも気分も今までになく良くなったんです」

イギリスの摂食障害患者を支援する慈善団体「Beat」の広報担当者は、セリグマンさんが摂食障害を患っていた頃の姿を示し発したメッセージの意義を認めた上で、コスモポリタン イギリス版に対して以下のようにコメント。

「摂食障害は心の病であり、必ずしも目には見えないものだと覚えておくことが重要です。『やせすぎ』『太りすぎ』『普通』のいずれに見えるかによってのみ、ある人が摂食障害を持っているかどうかを判断することは危険です」

「摂食障害は複雑な精神疾患ですから、BMI(ボディマス指数)を唯一の指標にして治療を行うことは危険であり、専門家の臨床的判断にも反します。ある人が基準に達しない、あるいはそれほど病んでいないとすることは、摂食障害を促進することになるだけで、個人の回復を妨げることになります」

BMIによる診断に頼ることは、早期介入の壁になるばかりか、過食、大食いや他の摂食障害の人々を専門家による治療から閉め出すことになります。(しかし)これらの症状は、摂食障害の人々のおよそ80%を占めるのです」

セリグマンさんもまた、摂食障害は内面の問題であるとして、フォロワーの人々にこう伝えている。

「近道や単純な解決策はありません。内面が回復しない限り、どうやっても自分の外見を愛せるようにはならないんです」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN UK