多くのメディアで取り上げられている、SNSの光と闇。コスモポリタン アメリカ版ではそんな"闇"を秀逸に浮き彫りにした例を紹介。

まずは以下の写真をご覧ください。

instagramView full post on Instagram

ここまで見て、「美人でオシャレ」「楽しい人生を送っていそう」「イケメン彼氏がいて羨ましい」と思った人もいるのでは? 

<Metro>によると、このInstagramの"ルイーズ・ドラージュ"なる女性は、広告会社BETCが作り出した架空の人物だという。広告依頼主は依存症の人々を支援するフランスの団体<Addict Aide>で、いかに自分たちが友人をはじめ身近な人のアルコール依存に気付かないか、または気付けないかを伝えるのが目的だったのだとか。というわけで、次の写真を見ると…

ここまで見たら、どの写真にもアルコール類が写り込んでいることに気付くはず。

<Adweek>によると、BETCはまずこのアカウントを使って、SNSで多大な影響を持つ"インフルエンサー"がフォローバックしてくれることを期待しながら彼らをフォロー。またフードやファッション、パーティなどのハッシュタグを駆使して、"ルイーズ"の写真やInstagramの存在が広く知られるよう働きかけたという。結果、アカウントはたった2カ月で5万8,000を超えるフォロワーを獲得し、「いいね!」の数も飛躍的に増えたのだとか。

さらにBETCの社長でディレクターのステファン・シベラス氏は、一連のInstagram投稿の目的がアルコール依存症への注意喚起だと気付いていた人はほとんどおらず、「多くの人は、孤独とは無縁の若くて美しい女性の楽しい人生を目にしただけでした。ですがその女性は幸せとは程遠く、深刻なアルコール依存症だったわけです」とコメント。

そして多くの人がアカウントの真の目的に気付かないまま、最後はInstagramとYouTubeに英語とフランス語で、「LIKE MY ADDICTION(意訳:私の依存症に"いいね!"して)」という意味深なコメントをアップし、華やかな人生を送っているかに見えた"ルイーズ"は姿を消すことに…。

自分自身や身近な人たちの依存症に気づくことの重要性だけでなく、SNS上で見えるものすべてが真実とは限らないことも教えてくれたこの試み。あなたがSNSで目にする幸せそうな誰かも、実は人に言えない苦しみを抱えていたりするかもしれません。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
 thumnail
Watch onWatch on YouTube

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

COSMOPOLITAN US