運動不足は不妊原因のひとつ

今、日本の不妊問題は男女ともに注目されていますが、現状では6組に1組の夫婦が不妊に悩まされているそう(国立社会保障人口問題研究所「第14回出生動向基本調査」)。

じつは、日本で不妊治療をうける女性が増えている原因のひとつが運動不足にあることは、すでに判明しています。運動不足による筋力低下は、皮膚がたるむとか、お尻が下がった等の見た目の部分だけではなく、血液循環を悪くさせます。筋肉は「血液を循環させる」という大事な働きがあるのです。

卵巣は「後回し」

身体の各器官に血液を送るには、血液循環がスムーズでなければいけません。でもこのパワーが少ないと、身体は生命維持に必要なところ、つまり胃、腸などの重要な器官へ重点的に血液を送ろうとします。子宮や卵巣よりも、食事から摂る栄養のほうが重要なので、少ない血液循環量になればなるほど、生殖器官への血液が後回しになるわけです。

そうなれば栄養、酸素は不足し、機能は低下。血流が減ることで妊娠力が低下し不妊につながってしまう恐れも……。

女性の身体で最もダメージが受けやすいのが卵巣と言われています。卵巣は卵子を育てる働きがありますが、血流が不足すると卵巣内の卵子は老化していきます。もともと年齢とともに卵子は老化していくと言われますが、筋力不足からの血流不足で、さらに卵子の老化が加速してしまうんです。

妊活するなら「運動」を

適度な運動はストレス解消にもなるので、生理周期やホルモンバランスを整えるのに向いています(ホルモンバランスについては食べ物にもよるので、生理が不順になってしまうほどの食事制限はすすめません)。すでに痩せていて減量する必要がない人でも、筋肉不足だと血液循環が悪くなってしまうので、運動は、女性なら絶対に取り入れてほしいもの。

私は妊活で大切なのは運動習慣を作ることだと思っています。

定期的に運動することで、卵子を育てる内分泌系(ホルモン)も刺激され、生殖器能を最適な状態にもっていくことができるはず。何もきつい運動をする必要はなくて、息があがる程度の運動を30分程度週3~5回でいいんです。

例えば、エスカレーターを階段にするだけでも充分運動。一駅分歩いたり、バスを使っている人は自転車にしたり、あえて遠いフロアのトイレを使ったり、日常生活でも身体を動かすことは可能。「ジムに行く時間がない」は言い訳ですよ。日常生活からできることを探してみましょう。

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