「栄養以外」がむしろ気になる

オーガニックって皆さんどのくらい気にしていますか? 

一般的にオーガニックの方がビタミン、ミネラル、抗酸化物質が多いと言われますが、よくよく研究データを見ると、市販の普通のものとそんなに変わらないというデータもあるんです。実際のところ栄養がどうこうってことよりも、もっと複雑なところでオーガニックを選ぶ理由がありそうなのです。

食べ物を選ぶときは、栄養価が高い低いという問題だけではく、使われている農薬やワックスが人体にどういう影響があるのかということも、知らないといけません

化学物質とホルモンは似ている!?

「食べる物くらいじゃ人の体重はそこまで変わらない」という研究結果もいくつかあります。でも一方では、農薬などのケミカルなものと体重調整は、じつは深く関わっているかもしれないという研究 も出ています。なぜかというと、使われる化学物質の多くは、私たちが分泌するホルモンに似ているから。だから内分泌系、体重調整に何らかの影響があるのではないか? と。

ちょっとの量では大した影響はないかもしれませんが、殺虫剤、除草剤、防カビ剤、ホルモン、抗生物質など、毎日の食材に入っている何百種類もの化学物質が、肥満と関係していることは明らかになってきています。

マウスの実験でわかったこと

あるマウスの実験で、カロリー摂取量と運動量を変えずに、化学物質を与えたマウスと、与えていないマウスをくらべたところ、化学物質を与えたマウスの体重は明らかに増え、脂肪量も増加したらしい。

更にこのマウスは基礎代謝率も低く、お腹周りの脂肪も増え、インスリン抵抗性にも影響が出たというのことだから驚きです!

人間でのリサーチはまだまだ少ないけれど、今何の疑問もなく食べている食べ物が、じつは体重調整(減量)を難しくしているのかもしれない……なんてことが、今後言われてくるかもしれませんね。

圧倒的に少ない、日本の有機農業

とはいえ、食材全てをオーガニックにするのは難しいですよね。特に日本では、国内の耕地面積における有機の畑の割合はわずか0.25%(農林水産省HP「国内における有機JASほ場の面積の推移」)。

一方、有機農業先進国ではイタリア10.8%、ドイツ6.3%、フランス4.1%、イギリス3.0%、カナダ1.3%、アメリカ0.6%。アジア諸国とくらべても韓国1.0%、台湾0.7%、中国0.4%で、日本はかなりの後進国であることがわかります(The World of Organic Agriculture)。

もともとそこまで作られていないので、気をつけるといっても難しい……。100%にできないのは当たり前ですが、有機農業を日本で増やすためにも、生産者を応援する意味でも、私はできる限りオーガニックを買うようにしています。

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