○○カットは確かに痩せる。だけど…

「○○制限、○○フリー」という一種のダイエット方法は今ではすっかりメジャーです。代表的なのは糖質制限。最近のトレンドだとグルテン(小麦に含まれるたんぱく質の一種)フリーでしょうか。

この方法は、糖質・グルテンを含んだメニューを食べなければいいだけなので、本気の食事制限よりは簡単だし(最初は)、わりとすぐ体重が落ちるので、一度は試したことがある人は多いかも。

糖質制限もグルテンフリーも始めたばかりの頃は確かに痩せるんです。でもこれって、糖質やグルテンを摂らなかったから痩せたわけではなく、単純に食事の量が減っただけの場合がほとんどでしょう。

糖質制限とグルテンフリーで何となく結果が出るのは、今まで食べていた高カロリーなメニュー(例えば菓子パン、パスタとか。糖質、グルテンを含む食事は基本的に高カロリーです)の摂取が減ったから。糖質制限もグルテンフリーも、きっちりやろうと思ったら、結構メインの食事も抑えないといけないですよね。だから純粋に、摂取する総カロリーが自然に減るんですよ。

慣れてきたときが危ない

スタート時こそ、まじめに糖質もグルテンも減らせますが、慣れてくるとつらくなるのが人間です。

だんだんと「ごはんは豆腐で代用できる」とか「たんぱく質はOKだからお肉をいっぱい食べよう」とか、代用食や逃げ道を見つけてしまうんですよね。むしろ今は○○フリー、○○オフの食べ物が超充実しているので、抜け道はいくらでもあります。

でも、制限するものに執着して摂取カロリーを無視してしまえば(ずばり「食い意地を張る」という行為)、結果的に摂取>消費になり、当然痩せなくなってきます。本人としては、きちんとカットしてるのに痩せないものだから「こんなに頑張ってるのにどうして……」と凹むいっぽう。これって一番のストレスですよ。

この連載で何度も口うるさく書いていますが(苦笑)、痩せる・痩せないは、どれだけ運動するかでも、どれだけ厳密に食事管理するかでもありません。同様に、何を食べるか何を食べないかでもありません。だから本当にサイズダウンしたければ、消費>摂取が鉄則! 単純に消費と摂取の差に尽きるんです。

余談ですが、今回代表画像に使ったのはドイツで売られていたゼロカロリー(!)のパンケーキシロップ。海外は○○フリーとかゼロカロリーが本当に充実しています。でも一体何で作られてるんだろう……怖い(笑)。

【後編】につづく

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