< Instagram>は、セルフィーとグルメ画像のためだけだと思ったら大間違い。というのも、コスモポリタン イギリス版によると、最近、ユーザーの多くが不安感やウツとの闘いをシェアする場として<Instagram>を利用しているからだとか。しかも、ドレクセル大学が実施した調査によると、ユーザーは癒やし効果も得ていることが分かったという。
2017年2月に実施されたこの調査では、1カ月間に2万4,929人のユーザーによる9万件の投稿の中から、「#depression(ウツ)」とタグ付けされた800件近くの投稿への返答を研究者たちが分析。その結果、<Instagram>が健康について語り合うプラットフォームとして利用され、メンタルヘルスに悩む人たちにとっての情報源となっていることが判明したという。
悩みを抱えている人たちにとって、自分の気持ちを言葉にすることよりも、写真を投稿することのほうが簡単なこともあり、また自分が属する安全なコミュニティだとしてみなしているよう。
この報告書を共同執筆したアンドレア・フォルテ博士は、<Yahoo ビューティー>に対して「私たちが分析した多くのデータは体に対するイメージと見た目に関するものでした。取得したデータの中から「#ウツ」の投稿とともに添えられた上位100のタグを見ると、『#デブ』『#拒食症』『#美しい』『#痩せている』『#過食症』『#醜い』『#スリム』『#空腹』などのキーワードが見つかりました。さらに投稿内容を分析したところ、見た目や食べ物に関する画像は、より多くのコメントを集めていました」と解説。
また、ネガティブなコメントよりも「あなたは強いし、きれい」というようなポジティブなコメントの方がかなり多くかった、研究者たちにとって意外な結果だったと共同執筆者のナザニン・アンダリビさん。実際、<Instagram>側も、このようなアプローチを支持し、2016年秋には、深刻な状況に陥っていると思われるユーザーがいた場合、オペレーターに知らせることによって自殺を防止するツールを導入。そのような通知を受けたオペレーターは、本人、またはその友人に直接メッセージを送ることによりサポートをすることができるとか。
アンダリビさんは、<Instagram>は正しい方向に向かっているとは思うものの、すでに存在しているサポートグループに、より一層注目すべきだと考えているそう。「ユーザーをこのようなプラットフォームから逸脱させたり、デリケートな悩みの公開を恥ずかしいものと思わせるより、既存のサポートグループにフォーカスすべきです」。
この調査は、ウツの症状を持つ人にとって<Instagram>が効果的なはけ口となっていることを強調するものの、過去の調査では、特に女性の場合ウツ病を促進し、自尊心に悪影響を及ぼす元凶となっている可能性を指摘するものも。
ドレクセル大学の研究者たちは、多くの人が「デリケートで個人的な悩みをそこで打ち明けることで救いを求め同じ悩みを持つ人を見つけ、侮辱された体験を打ち明ける場として<Instagram>を利用している」と主張。
確かに家族や友だちには直接相談しにくいことがあるのは事実。匿名性の高いネットの世界でならではの良い点があることが明らかになった。
※この翻訳は、抄訳です。
Translation:Rubicon Solutions