夕食を食べたのは数時間前。そろそろ寝る時間だし歯も磨いたけど、お腹が空いてしまった…。そこをグッと我慢して眠ればいいのに、結局誘惑に負けてスナック菓子をポリポリ、そして翌朝大後悔! そんな経験は誰にでもあるはず。

深夜の食事が体に良くないことは常識として知られていることだけど、それは単に「太るから」だけじゃないんだとか。コスモポリタン アメリカ版では、「深夜の食事が体に与える悪影響」の全貌を紹介。これはアメリカ心臓協会が発行している学術誌『Circulation(代謝)』に掲載された専門家による論文『食事のタイミングと頻度(原題)』を要約したもの。

今夜寝る前にお腹が空いたら、この記事を読みかえしてみては?


【INDEX】

  1. 食事をとる"時間帯"が重要
  2. 食べないほうがいいのは何時以降?
  3. 何も食べない時間をできるだけ長く設ける

1.食事をとる"時間帯"が重要

これまで専門家は「何を食べるか」を重要視してきたものの、近年は「何時に食べるか」にも注目が集まっているよう。

人には"体内時計"が備わっており、「活発に動くためにエネルギーを即チャージすべき時間帯」や「体を休めて回復させる時間帯」を本能的に知っているとのこと。こうした機能は脳によってコントロールされており、周囲の環境の変化(例えば明るさや暗さなど)によってそのサイクルは変化するのだとか。しかし体内時計が"寝る時間"と認識しているときに食事をすると、各内臓ごとにセットされている体内時計がリセットされてしまう…というわけ。

体はすべての臓器と協力しながら機能しているもの。深夜の食事によってそのバランスが崩れると、長期的には体重増加やメタボリックシンドロームを引き起こし、それによって心臓病や脳梗塞、糖尿病を誘発する可能性もあるそう。

2.食べないほうがいいのは何時以降?

これは人によって異なるためハッキリした答えはなく「就寝前2時間以内に食べるのは控えたほうがいい」という研究者もいれば、「午後6時までにすべての食事を終わらせるのが理想的」とする研究者もいるなど、意見はさまざま。論文内に記載されている、女性を対象に午後6時と午後11時に夕食を食べる場合を比較した実験によると、午後11時に食事をする習慣のあるグループには、翌朝の血糖値コントロールが難しい(これは糖尿病2型を誘発する恐れがある)といった症状がみられたとのこと。

また別の研究では「夕食をとる時間を早めに設定し、翌日の朝食まで出来るだけ"空腹"状態を長くすること。最低12時間は食べない時間を持つことで、体重管理がしやすくなる」という説も。

つまり「夕食を早い時間にとり、寝る前に食べ物をすっかり消化してしまう」方が体に良いということ。また朝食を欠かさずとる人は心臓疾患にかかりにくく、反対に朝食を食べない人の方が、体重が増加しやすいという研究結果もあるんだとか。

3.何も食べない時間をできるだけ長く設ける

上記のように、夕食を早目の時間にとる方が体はうまく機能するようだけど、もし仕事や生活スタイル上難しい場合は、「夜食を避け、朝食までの時間をできるだけ長くする」よう心掛けるだけでも、体調管理に効果が期待できるそう。

この分野は今後さらに研究が必要らしいけど、無理のない範囲で早めに夕食をとり、空腹状態で朝を迎えれば、きっと朝食がいつもよりおいしく感じられるはず。それが体調管理にもつながるなら、一挙両得!?

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN US