日本ではあまり問題視されていない日焼けマシーン。サロンに通う人もいれば、自宅に設置している人もいるようだけど、コスモポリタン アメリカ版によると、アメリカではこれが法律で禁止される可能性があるのだとか。

アメリカ皮膚科学会によると、1度でも日焼けマシーンを使うことで、扁平上皮ガンにかかる可能性が67%、基底細胞ガンにかかる可能性は29%も上昇するのだそう。さらに35歳までに日常的に日焼けマシーンを使っている場合は、最も恐ろしい皮膚ガンである黒色腫になる可能性が59にも上昇するという一文が…。

これまでこうしたことはあまり知られていなかったけど、アメリカでの日焼けマシーンをめぐる状況は変わりつつあるよう。まず(1)ティーンエイジャーとその両親が日焼けマシーンの問題をより認識するようになった。(2一昨年12月、米国食品医薬品局は日焼けマシーンや日焼けランプを医療用具と位置づけ、18歳以下の未成年者が使用することを法律で禁止しようという提案を公表。

それから1年後、オンラインマガジン<The Cut>によると、「(食品医薬品局から)まだ最終規則は発令されていないものの、新しい調査はこの規制がどれだけ有益なものになるかを裏づけている」とのこと。

アメリカ皮膚科学会ジャーナルに掲載された、疾病対策センターの研究者による研究では、未成年者への日焼けマシーンの使用を禁じることによって、アメリカ国内の14歳以下の子ども6,100万人にメリットを及ぼし得ると推定。およそ62,000件の黒色腫の発症、それによる6,700件の死亡を未然に防ぎ、34,300万ドル(約400 億円)の治療費削減に繋がると予想されている。もし、日焼けマシーンの使用全般を禁止することになれば、203,000件の黒色腫の発症、それによる23,000件の死亡を未然に防ぎ、11億ドル(約1,265 億円)の治療費削減につながる計算に。

また、アメリカ皮膚科学会会長で医学博士のエイベル・トーレスさんは、こんなコメントも発表しているそう。

我々の研究が食品医薬品局を動機付け、できるだけ早く提案がまとまって、多くの命が救われ、医療費が削減されることを願う。さらに、こうした衝撃的な数字が一般の人々、特に若い人々に注意を促し、彼らを日焼けマシーンから遠ざけることになればと願っている。

こうした問題について、コスモポリタン アメリカ版がニューヨークを拠点とする美容皮膚科医で、マウントサイナイ病院の化粧品および臨床研究部長であるジョシュア・ジークナーさんにも意見を求めたところ、さらに以下のような回答が。

日焼けマシーンが皮膚ガンを引き起こすことは周知の事実です。WHO(世界保健機構)は、人間に対する発癌性が認められるグループ1、つまりプルトニウムやタバコと同じグループに日焼けマシーンを分類しています。若い頃は先々のことをあまり考えない傾向があるので、日焼けマシーンによるダメージを受けるリスクが高いと言えます。私たちは若くて、危険なことに手を出しがちな人々を、後々命の危険までもたらしかねないものから守らなくてはなりません。

ちなみに「日本セーフティ・タンニング協会」では現在、15歳以下のマシーン使用を禁じているよう。アメリカの今後の動きによって、日本での規制ルールも変わってくるかも…?

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US