多くの女性たちにとって「痩せたい」という願望は自然なこと。いつもダイエット記事を読み漁り、「痩せてるね」「細くなったね」を褒め言葉として受け止める――これらはすべて、心の中に「痩せたい」という気持ちがあるがゆえ。

アメリカ・シアトル在住のイジェオマ・オルオさん(36歳、ライター)は、かつては過激なダイエットに取り組み、"痩せすぎ"と"太りすぎ"の両方を経験したことがある女性。しかし彼女は「細い体になるべき」という呪縛から自身を解き放ち、ありのままの自分を受け入れる決意をしたんだそう。

彼女がFacebookに書き込んだメッセージは大きな反響を呼び、これまでに700以上のコメントが寄せられ、3,000回以上シェアされることに。「体重はあなたの価値を左右するものではない」と語るイジェオマさんの告白の一部を、コスモポリタン アメリカ版からお届けします。

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私はもうダイエットの話はしないし、あなたが痩せても「良かったね」と言ったりしない。ボディサイズによって、人の価値を決めることを断固拒否します。人間が尊敬と威厳をもって生きられるようになるために、闘い続けます。

投稿の中ではまず、22歳のときに当時の恋人から性的暴行を受けた経験について、このように触れたイジェオマさん。「そのとき『このまま太っていたら、暴力を振るわない優しい男性は私に振り向いてくれない』と思ったんです」。以来、カロリー計算に没頭し、1日に何度も体重を測り、体が痛くなるほど走り、ほとんど何も食べず、ダイエット関連の本や雑誌を山ほど買い…つまり痩せるために必死で努力を始めた彼女。「これは私の人生を変えるような出来事でした」。努力した分だけ痩せることに喜びを感じながら、5年ほどそんな生活を続けていたそう。

そうして痩せたことにより、彼女を取り巻く環境は大きく変化。デート相手から勤め先の社長、そして見知らぬ人までが彼女に優しく接するようになり、また劇場の椅子に楽に座れるようになるなど"普通のこと"も出来るように。しかし同時に、「変化したのは体型だけで、私自身は何も変わっていないのに」と思った彼女は、次第にそんな自分に嫌気がさすようになっていったのだとか。

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書くこと、本を読むこと、自分の髪、パソコン、そしてこの世界。すべて大嫌い。

「痩せることに執着しながらも、そんな自分に怒りがこみ上げました。でも、起きているほぼすべての時間を痩せることに費やしている今の生活をやめてしまったら、人は私をまた"敗北者"のように扱うかもしれない。そして何より、自分自身を愛せなくなるのでは?と恐怖にかられました」

痩せたことで人が自分をちやほやしてくれる――そんな状況を手放すのは辛かったものの、次第に彼女は「痩せても、私の本質は何も変わらない。ただ一回り小さくなり、毎日『何を食べるか?』に神経質になっただけ。本当はもっと内面を変えたいのに! 知的でクリエイティブで、そして優しい人になりたいのに!」と思うように。

その後イジェオマさんは妊娠したため、体重は少しずつ増加。家族を作り、家を買い、新しい仕事を始めるなど忙しい日々を過ごし、3年後には元の体重に戻った彼女。

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今までで1番キュートな水着!

「(体重がリバウンドした)3年間は、私の人生でもっとも達成感に満ちた日々でした。でも『また太ってしまった3年間だった』とも言えるわね」と書きつつも、彼女は現在の体重こそが"自分そのもの"なんだと思えるようになった様子。「"痩せた人=勝者"、"太った人=敗者"という考え方は間違いです。もう2度とそんな風に思うことはないでしょう」。

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息子も一緒に、抑え目な色で髪をカラーリング。

「人に優しく、敬意をもって接すること」――体重や体型を気にするのをやめたことで、自分を受け入れ、大切なことに気づいたイジェオマさん。そんな彼女の告白に、勇気づけられる人は多いはず!

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN US