ミシェル・エルマンさん(23歳)は、英国ロンドンで自分の体に自信を持つためのコーチングをしている女性。とはいえ、彼女自身も以前から自分の体に自信を持てていたわけではないそう。

脳腫瘍治療、腸穿孔(ちょうせんこう)や腸閉塞、のう胞、髄液が頭蓋腔内に溜まる"水頭症"と呼ばれる病気など、これまでに15回もの手術を繰り返してきたというミシェルさん。

ミシェルさんが体のサイズを気にするようになり、自尊心が薄れていくのを感じ始めたのは11歳のころ。当時は3カ月にわたる入院中、一般食を口にすることができず、その後の6カ月も回復のためエクササイズはできないまま。一般食の生活には戻れたものの、ただ食べるだけの日々を送っていたため、身体は風船のように膨らんでいったのだとか。最後の手術では下腹部に傷が残り、それはまるで「ぷっくりしたロールパンがくっついている」様に見えて、とてもショックを受けたそう。

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今年の1月、自分自身に「なぜ今までビキニを着なかったの?」と質問してみると、「身体に傷のある人がビキニを着ちゃいけないから」…こんなひどい答えが聞こえてきた。そんな考え方で、21年間も過ごしてきたことに気づいたの。そんな自分にショックを受けたわ。私はとても大変な手術を15回も繰り返してきた。いつも、身体に残る傷跡を見るのが辛かったわ。傷があるだけでも辛いのに、思春期ならなおさら。例えば初めてボーイフレンドの前で裸を見せた時、この世に私を理解してくれる人は誰もいないような、とてつもない孤独感に苛まれた。初めてビキニを着たのは7歳の時だったけど、周りの人たちの哀れむような反応を目にして、身体を隠せるワンピースやタンキニを選ぶようになった。それが私の運命だとも思うようになったわ。何年も周りの人達の反応を見ているうちに、自分でも自分の体を嫌うようになって、他の人たちから伝わってくる嫌悪感が、いつのまにか自分に対する嫌悪感に変わってしまっていた…その理由は単純よ。私には、悩みを打ち明ける友達がいなかったから。

1月になって、自分から周囲の人に話すことにしてみたの。今までの悩みすべてをね。だからみんなにも、自分のことを語ってほしいの。人間であれば誰でも傷を抱えてるはずよ。心の傷や、体の傷…。でも傷は私たちの人生の一部なのだから、自信を持って尊重すべきよ。少し前に久しぶりにビキニを着ることになって、何年も人生を共にしてきたこの身体を愛していることに気がついた。ビキニを着るのはとても勇気の要ることだったけど、一度着てみたら開放感が溢れてきて、水着姿を楽しめなくしてたのは自分自身だったんだって、わかったような気がしたの。自分の身体を恥じないで。たとえ妊娠線や帝王切開の傷があったとしても。

あなたの人生を物語るその傷に自信を持って、立ち上がりましょう!

10代初めのころは「太った子」と呼ばれても、仕方なく受け入れるだけだったというミシェルさん。同年代の女の子たちが着る服を試着することもできず、友人たちとショッピングに行ってもお揃いで着られるサイズが見つからない日々。

でも15歳になったある日、体重を気にしてくよくよしても幸せにはなれないと気づいた彼女は、自分のマイナス思考を矯正することを決め、徐々に前向きさを取り戻すことに成功。自分の傷について周りにオープンに話すようになったことも、彼女にとって大きな助けとなったそう。

ただ、昨年はある悲しい出来事にも見舞われたよう。ミシェルさんがある男性に恋心を抱いた際、それを知った女友達の1人から「あなたは太すぎるから、彼に見合わない」という発言をされたのだとか。

一時はかつての暗い気持ちに陥ったものの、その後この友人とは距離を置くことにしたミシェルさん。その理由はもちろん、"体のサイズであなたの価値を定めようとする友人は、友人ではないから"。彼女いわく、真のボディポジティブ(体に対する前向きな考え)とは、「周りからどう見えるかなんて気にしないこと、そして、体型によって自分の人生を生きるのを諦めないこと」。

最近別の友人から水遊びに誘われた時も、ミシェルさんは迷うことなく「イエス」と返事をし、シャツを脱いで躊躇なく水に飛び込んだのだとか。

友人が水に飛び込もうと誘ってくれた時の私の返事は、「もちろん!」。以前の私なら、嫌々「いいよ」と返事をしてたかも。できるだけ目立たないように身体を隠して、上着も着て、一緒に写真を撮るのも拒否してた。でも今は、自分から「写真を撮ろう」って誘うし、誰より先に服を脱ぐのも私。今は自分の体に対して、前のように卑屈に考えなくなったから。

"ボディポジティブ"は、下着姿のセルフィーを撮ることじゃないわ。下着や水着なんかに、あなたの自信を奪わせないことを指すのよ。良い友達に囲まれていれば、自分のことを「おデブな子」なんて二度と思わなくて済むはずだから。

自分の体を受け入れたことで、今は素敵な友人たちにも恵まれたミシェルさん。彼女の経験が物語るように、自分を愛することは、周りの人を愛することにも繋がっていくのかもしれません。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Rubicon Solutions, Inc

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