「ダイエット中毒」から脱した私が、今伝えたいこと

「昔の私に、『そのままできれいだよ』と言ってあげたい」


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「痩せてキレイになりたい」というのは、多くの女子が抱えるごく普通の願望。でも、過剰なダイエットはときに、あなたの精神のバランスを崩してしまうことも。

ライターのメリッサ・ペトロさんは、コスモポリタン アメリカ版で、自身が"ダイエット中毒"だったころの経験をこのように綴っています。

誰がどう見てもキレイ! でも心の中は、心配や欺瞞、自信のなさで押しつぶされそうでした。

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これまでセックスした人数は分からないけど、2003年に食べたブドウの数ならピッタリ答えられます。体型ばかり気にして、自分を恥じ、今さっき食べたものについて後悔する、そんな頃がありました。1日に食事を細かく記録する日記を何年も続けて…。趣味や友だちとの時間よりも、運動や食事ばかりを気にしていました。「健康」を保ち、アスリート体型を維持するために、どんなものでも食べたものすべてを記録していたのです。

ダイエット日記をつけることで、ダイエットや食生活の改善を成し遂げる人もいるでしょうが、私には合いませんでした。160センチで52キロ。体重的には何の問題もなく、少なくとも身体的には健康だったんです。20代半ばの私は、ランニングや筋力トレーニング、ヨガで体型を維持しており、食生活もきちんとしていました。本当に完璧でした。誰がどう見てもキレイ! でも心の中は、心配や欺瞞、自信のなさで押しつぶされそうだったのです。

今考えると、子どものころから自信がありませんでした。いつも自分の食欲を恥じていたのです。食欲があり過ぎるなんて、女の子らしくないし、抑えないといけないと思っていました。私が育った中西部では、女の子は小食であるべきとされていました。どういうわけか、かわいい女の子は、サラダやガッツリ系以外を頼むものだと思いこんでいたのです。親戚の集まりでも、女性は男性や子供に食事を出す間キッチンに佇み、残り物を食べていました。

専門家によると、食べものに対する欲を抑えて成長すると、人生全体に影響を与えるそうです。最近の研究でも、いかに貧困が食欲と食事の関係を混乱させるか説明しています。私のように、食べものが足りない家庭で育つと、お腹が空いていなくても食べられるときに食べてしまうようになるのです。私の家庭では、ごちそうと粗食の繰り返しでした。たまに食べものを見つけると、兄弟を出し抜いてでも手に入れなければならない気持ちになりました。食べものから愛を連想する人はたくさんいます。最近のアンケートでは、4分の1以上の家族が、食事は重要な愛情表現であると答えていますが、私の家は違ったようです。成長した私は、テレビで見るような健康的でバランスの良い食事が並ぶ「家族の食卓」に憧れるようになりました。私の家庭では、食べものがあっても貧しい人が食べるようなものばかりでした。インスタントピラフやカップ麺、ソースの代わりにバターやケチャップをかけたパスタ。適量のタンパク質や食物繊維が豊富な野菜を食べられず、いつも疲れていて体が重く、満足感を得たことはほとんどありませんでした。

奨学金で大学に行ったことが私の世界を変えました。大学のカフェテリアでは、豆腐やクスクス、いろいろな種類のレタスなど、見たこともないような食事が並びました。野菜は冷凍や缶詰でなくても食べられると知り、初年度で体重は6キロ減りました。選択肢があることで力を得られ、体調もよくなりました。人生で初めて、体調管理を学んだのです。

ダイエット日記をつけ始め、食事のルールを決め始めたのもこのころです。振り返ると、初めて家族から離れて暮らし、成績や人間関係のプレッシャーに押しつぶされそうな他の大学生と同じく、私も必死でした。家族の中で初めて大学へ進学した私は、母の期待に応えるプレッシャーを感じていました。

私の父は、私が高校を卒業する年に実家を出ていきました。学校から帰ってきたある日、父が家を出たことを母に伝えられたのです。そしてその数カ月後、私は大学の寮で1人、ホームシックと混乱に襲われ、無力感と孤独に耐えかねていました。初年度のすべてをまかなってくれた奨学金からきれいに割れた腹筋まで、手に入れたものを失うのが怖くてたまりませんでした。

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それでも、目にするダイエットアドバイスをまとめて、食生活の改善を続けました。こうすれば、人生をコントロールできると思ったのです。食事ルールはほとんど「クリーンイーティング(新鮮でシンプルな食べ物しか摂取しない食生活)」に則った食事制限でした。金曜の夜に食べるピザやバター、砂糖、赤肉、精製された穀物などがすべて汚れて見えました。朝のコーヒーにも乳製品の代わりに豆乳を使い、どの食事にも野菜を取り入れるようになりました。ノートを持ち歩き、分量と推定カロリーを記録しました。正しい食生活と運動が毎日の目標になったのです。

トレーニングをあきらめざるをえないときやダイエットルールを破らざるをえないときは、無駄に不機嫌になり、イライラして、不安を感じました。

卒業する頃には、"健康的な"ライフスタイルが私自身を表現するブランドになっていました。オハイオからマンハッタンに引っ越し、夢だった非営利団体に就職しました。私の仕事は事業開発、資金の調達、イベント(ほとんどカクテルパーティー)の企画で、着飾って、飲んで、交流して、団体の成果を宣伝することでお給料をもらっていました。セレクトショップで買った9号の服が並ぶワードローブに、トップサロンで入れてもらったブロンドのメッシュ。出身を隠して「本物」のニューヨーカーになるために必死でした。

毎週行われるスタッフミーティングで、上司に業務を言い渡されるのですが、私は上司に取り入ろうと、何にでも手をあげました。「もういい」と怒鳴られるまで、「やります!」「それもやります!」と言い続けました。自分が働きもので、恐らく最高の従業員であることを上司にも同僚にも分かってもらいたかったのです。

まだインターンだった頃、プログラム・ディレクターのジェニー(未成年でクラブに通ってジャンキーになった後、ニューヨーク大学大学院を卒業)に、なにげない会話の中で、オハイオで育つくらいなら自殺すると言われたことがあります。ジェニーにとって中西部のイメージはそれほど酷かったのでしょう。ジェニーはそれほど賢くなかった(自分の発言が失礼にあたると気づかない、という意味で)し、彼女の言ったことは意地悪でしたが、その当時は彼女が正しいと思いました。中西部で育つことより破滅的なことなどないと思い込んでいたのです。

太い体型は、私が恥じていた身の上を示すサインであり、太ることが怖くなりました。私は食事内容の改善に一層精を出すようになり、それが生活のすべてに影響を及ぼすようになりました。友だちが作った料理は私のルールから外れるので、友だちの家でご飯を食べられなくなりました。誰かの誕生日をケーキで祝うこともなくなりました。彼氏とデートするレストランを選ぶときも、事前にメニューを調査するようになりました。彼の食べたいものなんて考えず、ほとんどの店を拒否しました。ウェイターがサラダに直接ドレッシングをかけたり、「チーズなし」という注文を忘れたりすると怒り狂いました。スタバの店員がスキムミルクの代わりにホールミルクを入れないように、3回も4回も注文を繰り返すようになりました。時間が空けば、仕事を抜け出して10キロのランニングに出ましたし、友だちを作るチャンスも仕事のチャンスもトレーニングのために逃しました。

自分のダイエットルールに従ってさえいれば、どうでもよかったのです。でもトレーニングをあきらめざるをえないときやダイエットルールを破らざるをえないときは、無駄に不機嫌になり、イライラして、不安を感じました。まるで依存症でした。薬物ではなく、「健康的」な食生活や運動習慣に頼っていたのです。

激しい運動やきちんとした食生活で直せるような見た目の問題ではなかったのです。

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厳しいダイエットルールや運動習慣を忘れられるのは酔っぱらっているときだけでした。お察しのとおり、酔っているときは食生活も性生活もコントロールできなくなるのです。

ある日、上司のアドリアーナのオフィスに呼ばれました。彼女はドアを閉めるように言い、こう切り出しました。

「あの夜に起こったことだけど」

「あの資金調達パーティーのことですか?」そのとき起こったことを必死で思い出そうとしました。「すべて順調だったと思いますが」

「酔っぱらってたわね」

否定したいのはやまやまでしたが、真実でした。「だから何?」と思いました。仕事のイベントではいつも酔っていたので。だからこそ楽しかったし、飲めるからこそ耐えられる仕事だったのです。酔ってさえいれば、トレーニングをサボっても気にならなかったし、おしゃれなオードブルも食べることができました。そのときは気づいていませんでしたが、飲むことで自分の完璧主義に対処していたのだと思います。

アドリアーナは首を振り、「仕事中にあんな風に酔っぱらってはダメね。仕事をする場で酔いつぶれるなんて。会の半分を同じ人と話して過ごしてたわよ」

「飲み過ぎたみたいです」私は嫌われないように同意しました。あまり食べずに飲んでいたことも認めました。「もう二度としません」とも伝えました。

でもアドリアーナは仕事のイベントでは二度と飲まないようにと言いました。「正直に言うけど、あなたの飲み方は異常よ。なにかあるんじゃないの?」と、ミーティングの終わりには社内カウンセラーと話すよう勧められました。

アドリアーナに飲み方を指摘されて、初めて問題があると気づきました。自分には問題がある。でもそれはダイエットでも運動でも解決しない。なぜならランニングマシンで走ることが第2の仕事になってしまっていたからです。どんなに否定したくても、どんなに腹が立っても、心の底では分かっていました。問題は体重でも役職でもないことを。昇進なんていらなかったのです。問題は自分自身にありました。激しい運動やきちんとした食生活で直せるような見た目の問題ではなかったのです。それから1年も経たずに仕事を辞め、大学院に戻りました。でも新たな学位を獲っても問題は解決しませんでした。

治療により、自分も、ありのままで愛してもらえると信じられるようになりました。

27歳からアルコール依存症やセックス依存症のリハビリに通い、今では私の完璧主義やコントロール体質が問題なのではなかったと思っています。治療に励む中で、ダイエット日記をやめ、体重計も捨てました。食べたものを細かく記録しなくてもいい健康習慣や趣味を見つけたのです。あれこれ考えず、普通に食べるようになりました。少しくらい体重が増えたって何てことありません。

治療は自身を改善するためのプログラムではなく、ほんとが女性のグループで、自分を受け入れることを目的としていました。スキニージーンズが似合うかではなく、もっと正直にまっすぐに生きることが目的だったのです。ジムで鍛える時間や努力を少し減らして、人との交流に使うようになりました。素直に生きるということは、"完璧"な見た目で隠していた、すべての感情を受け入れることです。酔ったときに、行きずりの男と寝たい気分に私を追い込む、私の中の恐れも含めてすべて。完璧な見た目の下には、愛される資格がないという恐れが隠れていました。完璧に見せることで誰からも求められる女になろうとしたのです。でも治療により、自分も、ありのままで愛してもらえると信じられるようになりました。改善しなければいけないところなんてなかったのです。

20代のころに戻って私と話せるなら、『そのままできれいだよ』と伝えます。

30代も半ばを過ぎ、体は26歳のころとは大分変わってしまいました。あのころの見た目に戻りたいと思うこともありますが、あの見た目を維持するには孤独な生活を強いられるのだと思い出し、その気持ちを打ち消しています。あのころと比べて体重は3キロほど増えましたが、ストレスがなくなった分、幸せが何トンも増えました。少し努力すれば、このくらいやせられると思ってしまうときもあるけど、食事の後に恋人とパフェやチョコレートバーを分け合っても気にしませんし、彼が食事を作ってくれるときに、材料を全部チェックすることもありません。友だちのサンドイッチをかじった後にノートに書くこともなくなりました。

20代のころに戻って私と話せるなら、「そのままできれいだよ」と伝えます。リラックスするように言って、瞑想の仕方も教えるでしょう。何よりも、ダイエット日記を捨てるように言います。他の人には役立つ方法でも、私には合わないから。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Rubicon solutions

COSMOPOLITAN US

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