今年4月には、PTSDを患うガガと英ウィリアム王子が"FaceTime対談"で語り合うなど、近年はカラダの健康と同じように重要なものであるという認識が広まりつつあるメンタルヘルス。とはいえ残念ながらまだまだ完全な理解を得るには程遠いのが現状で、偏見やタブー視されていることから、相談に躊躇したり、自分の症状を認められない人も少なくない。

そんな中、アメリカのとある企業のCEOがその従業員とやり取りしたというメッセージが、先進的だと話題に! <コスモポリタン イギリス版>からお届けします。

事の発端は、チャットソフトウェア会社で働くウェブデザイナーのマダリン・パーカーさんが"メンタルヘルス休暇"を取りたいという内容のメールをチームに送ったところから。

「チームのみなさんへ。私はメンタルヘルスを回復するために、今日と明日お休みを頂きます。来週にはリフレッシュして、100パーセントの自分に戻って会社に戻れるようにします」

すると、CEOが彼女のメールへ返信。懐の深いその内容に、称賛が集まった。

「マダリンさん、このようなメールを送ってくれたことに感謝します。あなたが休暇のメールを出すたびに、病気休暇をメンタルヘルスのために使用することの大切さを思い知らされます。メンタルヘルスのための休暇が、すべての企業でスタンダートとなっていないことが信じられません。あなたは私たちのお手本です。そして、あなたの取った行動は偏見をはねのけ、皆さんが心身とも健康な状態で仕事に取り組めるようになるよう、会社を動かしています」

マダリンさんはこのやりとりをツイート。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

コメントには「メンタルヘルスのために病気休暇を取ると送ったメールにCEOが返信し、賛同してくれた時」と書いている。

ツイートには4万件以上の「いいね」がつき、15000回以上のリツイートを獲得。そのことに関してマダリンさんのCEOはこのようにコメント

「ツイッターでのコメントを見て、涙が出てきました。一般的な会社ではメンタルヘルスのことを正直に話すのは難しいですよね。『具合が悪い』なんて、ごまかすことが多いと思います。だからこそ、僕はマダリンさんが勇気を持って胸の内を明かしてくれたことを感謝したんです。メンタルヘルスがごく普通に健康の一部であることを示してくれたのですから」

「こんな理解のある上司がいるなんて羨ましい!」や「素晴らしいわ。私は一度、メンタルヘルス休暇を取ろうとしたけど上司に『そんなの理由にならない』って断られたことがあるの」、「素晴らしい取り組みだね。心身ともに健康であれば仕事の生産性も高まるわけだし!」など、このやり取りを知ったユーザーからの反応は好意的なものばかり。

近年、デミ・ロバートレディー・ガガ、またウィリアム王子など、多くの著名人がメンタルヘルスの偏見をなくそうと熱心に活動を進めている。この流れが世界的に広がり、日本でもより理解が深まりますように。