炭酸飲料を飲むならノンシュガー「ダイエット」バージョンにする、という人は多いですよね。これまでさんざん、砂糖が体にあたえる悪影響を聞かされてきたのだから。でも、人工甘味料もそれほど良いものではないとしたら?

コスモポリタン アメリカ版によると、アメリカ心臓協会(AHA)発行の学術誌『ストローク』2017年4月号で「ダイエット飲料に含まれる甘味料が脳卒中や認知症を起こすリスクと関係がある」という研究が発表されたそう。

砂糖と人工甘味料入り飲料と脳卒中・認知症の発症リスク」は、4,000人を対象に、飲食の習慣について質問、その後10年間にわたって、誰が脳卒中や認知症を起こしたかを追跡調査したもの。

マシュー・ペース博士らが、1日に人工甘味料入りドリンクを1回(瓶や缶入り1本、グラス1杯など通常の量)以上飲んだ人はそうでない人に比べ、脳卒中や認知症を起こす確率が3倍近く高いことをつきとめた。これは他の要素、たとえば年齢や性別、摂取カロリー、アルツハイマー病のリスク遺伝子であるアポリポ蛋白Eを持っているかどうかなどを調整した上での結果だとのこと。

とはいえ、本当の砂糖がすばらしいわけでもない

さっそくダイエットコーラを捨てて砂糖入りに飛びつこうとしているあなた、ちょっと待って。同じ研究者たちによる別の論文『砂糖入り飲料と前臨床アルツハイマー病の発生率』では、砂糖入りの普通の甘い飲料にも同じような問題があるかもしれないと指摘されている。

この2つめの研究はアルツハイマー協会の学術誌に発表されたもので、1日1本以上砂糖入りドリンクを摂取することが、脳容量の減少、記憶力テストの成績悪化など、アルツハイマー病の初期症状と関係がありそうなのだとか!

じゃあ、のどが渇いたらどうすりゃいいの?

まず、どちらの研究も決定的なものではないことに注意が必要。さらに、被験者はほとんどが白人であることを踏まえ、どちらの研究も、観察にもとづいて関係があると指摘してはいるものの、因果関係があるとは行っておらず、さらなる調査が必要な内容。

それに、人工甘味料入りのドリンクが役にたつ人たちもいる。アメリカ心臓病協会の議長を務め、現在バーモント大学教授のレイチェル・K・ジョンソン博士はプレスリリースで次のように語っている。「砂糖をひかえることが適正な栄養摂取と健康体重の維持にとって大事なのは分かっています。ですから、もっと詳しいことが分かるまで、人工甘味料入りのドリンクは、飲み過ぎない程度に摂ると良いでしょう。糖尿病患者や減量が必要な人には効果的なこともありますから。でもまずお勧めなのは、水や低脂肪牛乳など、甘みを加えていないものを飲むことです」

グッド・ハウスキーピング研究所の栄養学ディレクターのジャスリン・ロンドン栄養士も次のように言っている。「当面はできるだけダイエット炭酸飲料は制限して、砂糖入りのものも可能な限り減らしてください。一番いいのは何といっても水や炭酸入りミネラルウォーター、それにコーヒーやお茶(どちらも抗酸化物質が豊富!)を砂糖なしで飲むことです」。

というわけで、ダイエットしていてもいなくても、甘いソフトドリンクはできるだけやめたほうが良さそう。

※この翻訳は、抄訳です

Translation:佐々木紀子(Office Miyazaki Inc.)

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