「食事はゆっくりよく噛んで」と聞くけれど、日々時間に追われる現代では、ついつい早食いしてしまうという人も多いはず。でも、コスモポリタン フィリピン版で紹介されたある研究報告によると、やっぱり「ゆっくり食べること」は大切なようで…。

日本の国立医薬品食品衛生研究所と福岡大学のチームが行った研究よると、寝る前に物を食べる人と同様に、早食いをする人も肥満になりやすいとの結果が。さらには肥満だけでなく、糖尿病、心疾患、慢性腎臓病の誘因となる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)にかかる確率も高まるんだそう。NAFLDにはほとんど自覚症状がないので、知らぬ間に進行してしまい、症状が出たときには深刻な状態になっていることもあるのだとか。怖い!

研究チームの発表では、「寝る前に"ゆっくり"と物を食べた」被験者はNAFLDや肥満になるリスクが2倍アップし、「寝る前に"早食い"した」被験者ではリスクが2.5倍にも上ったそう。つまり、食べるスピードは、ダイレクトに肥満や生活習慣病に影響するということ。食事のスピードと体重増加の関わりについて調査を行っているキャサリン・メランソン博士によると、口の中に食べ物が入っている時間が長いほど、脳は満腹感を感じるのだとか。ということは、少ない量でもゆっくり食べれば満足感が得られるというわけ。

さらに、ゆっくり食べると血糖値の上昇も穏やかになり、エネルギーも長く持続するとのこと。よく噛まないで次々に食べ物を口に運ぶ人は、血糖値の急上昇と急降下を引き起こすので、結果、たくさん食べてもまたすぐに空腹感を感じることになってしまうそう。

「ゆっくりってどの程度のスピードで食べればいいの?」って質問が聞こえてきそうだけど、食べ物によって咀嚼時間が異なるため、明確な答えはないのだとか。ただ、メランソン博士によると「飲み込む前にしっかりと咀嚼、そして飲み込んだものが胃に到達したら次の一口を口に運ぶというイメージ」が理想的とのこと。自分自身の健康のために、どんなに忙しくても、「ゆっくりよく噛んで」を心がけていきたいですね。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

COSMOPOLITAN PH