炭水化物はダイエットの敵と見なされるようになって早数年。でも、誰もが大好きなパスタやパンを本当にあきらめなくちゃいけないの!? というわけで、イギリス南部ケント州の「Peck Nutrition」経営者であり、栄養士のケイティー・ペックさんに「炭水化物」について聞いてきました。コスモポリタン イギリス版からお届けします!

1.炭水化物なしではエネルギー切れになる

基本的に、炭水化物は体内の細胞が必要とするすべての燃料を供給するもの。ペックさんいわく、「人間の体は脂肪とタンパク質も燃料として使うことができますが、炭水化物は体内のすべての細胞に燃料が行き渡るため、体にとってより好ましいエネルギー源です」とのこと。

炭水化物は消化器官でもっとも吸収が早い単糖(グルコース)に分解され、血液中に吸収されて、日常生活に必要なエネルギーを供給するのだとか。

2.炭水化物にはタンパク質も含まれている

おもしろいのは、炭水化物は炭水化物だけでできているのではないということ。ペックさんによると、「炭水化物はほとんどが植物性の食べ物で、100グラム当たりの炭水化物レベルがタンパク質や脂肪よりも多いのです」とのこと。例えば、サツマイモが炭水化物に分類されるのは、ほとんどが炭水化物でできているからですが、実際にはタンパク質も数グラム含まれているのだそう。

3.炭水化物を完全に断つのは賢明ではない

上述のように、炭水化物は体の細胞の燃料だけれど、脳にとっては不可欠のエネルギーなので、炭水化物の摂取量が少なければ少ないほど、疲れを感じることになるのだとか。

また、長期的に見ても、炭水化物を断つことは体にダメージを与えうるそう。ペックさんの説明によると、「長い間に、体が別のものを分解してエネルギーを補給しようとし始めるので、筋肉組織を失うことになりかねません」とのこと。

炭水化物断ちによって、炭水化物と不可分な、体に良い栄養素もすべて失うことに。「例えば、ブラウンライスやオーツ麦にはビタミンBと鉄分が含まれています」とペックさん。「ニンジンやサツマイモなどのデンプン質の野菜には炭水化物も含まれていますが、ビタミンA(不可欠な抗酸化物質であるベータカロチン)も入っているのです」。

4.どれだけの炭水化物を食べるかは体重によって異なる

ペックさんによれば、炭水化物の摂取量は人によって違うそうだけど、体重1キロに対して25グラムの炭水化物を目安にすべきだとのこと。「摂るべき栄養には個人差がありますが、平均的な人なら、夕食に調理したパスタを100グラム食べれば十分でしょう」。

他にも、各自減らしたいカロリーや脂肪の目標を考慮すべきだけど、「自分にとってバランスのとれた食事を摂るために必要な食事の量を知っておくことが大切です」とペックさん。

5.炭水化物を食べ過ぎれば、体重も増加しうる

当たり前に聞こえるかもしれないけど、そのメカニズムは以下のとおり。使われなかったエネルギーが貯められることになるのは当然。「炭水化物が豊富な食べ物には糖分が多く潜んでいるので、食べ過ぎれば全体的に糖分の摂り過ぎになります」とペックさん。「1日のエネルギー量を上回れば、体重増加になりかねません」「炭水化物はそれだけで太るものではありませんが、その日のエネルギー消費量を摂取カロリーが上回れば、太ります。また炭水化物を食べ過ぎるとタンパク質や脂肪の吸収が減るので、すべてバランス良く取り入れるのがベストです」。

6.炭水化物の中にもより健康的なものがある

もしもあなたが健康増進を望んでいるなら、白いものよりも茶色いものを選ぶこと。なぜなら、「未精白のもの(玄米など)は精白されたものに比べてグリセミック指数が低いのです」とペックさん。同様の理由で、白いパンよりも全粒粉のパンの方がおすすめというわけ。

また、加工の度合いが少ない方が良いのだとか。ペックさんいわく、「もっとも加工の少ない炭水化物を摂りたいなら、砂糖を加えたポリッジよりオーツ麦の方がヘルシーな朝食と言えます」とのこと。

7.炭水化物を食べれば毎日スッキリする

実は、繊維も含まれている炭水化物。「炭水化物を食べることの利点の1つは、繊維を摂れることです。繊維は全粒の穀物や果物、野菜に含まれ、血糖値をコントロールし、消化を助け、バランスのとれた食事の要となることが知られています」とペックさん。

8.太る原因は炭水化物と一緒に食べているもの

今や悪名高き炭水化物だけど、原因は「炭水化物自体というよりも、それと一緒に食べているものにあることがよくあります」とペックさん。「トロリとしたオイリーなインドカレーとご飯や、クリーミーなカルボナーラパスタ、バターをいっぱい乗せたベークトポテトなどです。これらはすべて相当な量のカロリーを加えていますから、体重も増えるわけです」。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN UK