低炭水化物ダイエットにもさまざまなメソッドがあり、プラントベース(植物由来)の食品に含まれる炭水化物をよしとするものや、炭水化物を完全に抜くという、今話題のケトジェニックダイエットがある。ただ、水分や食物繊維を豊富に含む炭水化物を制限する場合は、短期間にわたる便秘と長期間にわたる免疫力の低下や消化器癌のリスクを伴うことも忘れてはいけない。
また低炭水化物と低脂肪ダイエットを比較した研究結果はいくつも発表されているけれど、低炭水化物の方が効果的という結果もあれば、低脂肪の方が効果的という結果もあり、実際のところ効果はほとんど同じのよう。それに低脂肪ダイエットよりも低炭水化物ダイエットの方が長期的な効果が期待できると言われているけれど、ほとんどの研究は1年間のみだったため、2年後や5年後、10年後の効果はまだ証明されていない。
低炭水化物ダイエットの欠点は、長期的に続けることができないこと。記念日、祝日、職場の飲み会など、食事を自分でコントロールできない時の対策がなく、やむを得ず高炭水化物食を食べてしまったなんてことは誰にでもあるだろう。でもちょっとサンドイッチを食べただけで、グリコーゲンとともに水分も増え、すぐに体重は増加するという。そして頑張ってダイエットを続けていたのに…と落ち込み、あれよあれよという間にリバウンド。それを聞いて、低炭水化物ダイエットにチャレンジしてみたいと思う人はあまりいないはず。それゆえに挑戦する意味はないし、おすすめもできない。