2月9日からスタートし、本日で最終日を迎えるニューヨークファッションウィーク(NYFW)。今年も多くのブランドがショーを行う中、例年とはちょっと違った点が。
トランプ大統領の就任以降、現在アメリカでは国民による政治的ムーブメントが活発になっており、どうやらそれはファッションウィークも例外ではなく、今年は数々のブランドが女性の権利などを訴えるパワフルなメッセージを発信しているよう。
中でも特に注目を浴びたのが、ベラ・ハディッドも出演したネパール出身のファッションデザイナー、プラバル・グルンのランウェイ。
コスモポリタン アメリカ版によると、12日に開催されたこのショーのフィナーレでは、異例の演出が行われたのだとか。
通常ならランウェイショーのフィナーレは、モデルたちがステージで着用した衣装をそのまま着て再登場し、全員で観客に"ラストルック"を披露する、というもの。
しかしプラバル・グルンのステージのフィナーレでは、全てのモデルが白か黒のメッセージTシャツに着替えてランウェイに登場。
そしてそのTシャツの胸元には、こんなメッセージの数々が。
私たちの心。私たちの身体。私たちの力。
恐怖に打ち勝つ強さを。
あなたに私を止めることはできない。
未来は女性の手の中に。
この演出によって会場の感動が高まる中、ステージに立ったベラも涙を抑えられなかったよう。
「私たちが(Tシャツを着て)ステージを歩いて、最後にプラバルがステージに登場するとき、彼が目に涙を浮かべているのが見えて、その瞬間私も泣き出しちゃった。だって本当に美しくて、感動的なショーだったんだもの。フィナーレが終わるまで、観客もみんな泣いてたわ。本当に、すごくパワフルな瞬間だった。プラバルを心から誇りに思う」
女性たちが持つ心の強さを、ファッションの力を借りて体現したプラバルのショー。「ファッションはただの衣装ではなく、自分を表現する武器である」。多くの女性にとってこの冬のファッションウィークは、そんなことを考えさせられるイベントになったのかもしれません。