コスモポリタンのカバーガールでもあるラブリさんは、毎月のインタビューでも語ってくれているとおり、詩や写真、絵を手がけるなどアーティストとしても活躍中!

そんな彼女の作品が見られる展示会「one fine day ~素敵な下着からはじまる私の一日~」が、表参道のスパイラルガーデンにて1112日まで開催へ。「花をえらぶように下着をえらぶ。女性ならではの至福のひとときを、アートで表現する展覧会」をコンセプトに、ワコールが主催するこの展示会。5つのパートに分かれた会場でトップバッターを飾るのが、"朝の目覚め"を写真と詩で表現したラブリさんの作品。展示会開催前日に行われたプレスプレビューで、ラブリさんを直撃しました!

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Cédric Diradourian

―書き下ろしの詩を5点展示されていますが、制作にまつわるエピソードを教えてください。

詩は、自分自身の体験や瞬間から生まれることが多いです。今回展示している作品も全部、実際に自分が思ったり、感じたりした瞬間から生まれています。今まで溜めていた言葉の引き出しを開けた部分もありますし、もちろん今回のテーマを意識して作った部分もあります。人に見せる作品なので、自分だけでなく、誰かの言葉になってほしいなと思って何度も書き直ししましたね。私自身の言葉ではあるんですけど、自分だけの言葉にならないように、誰もが感じたことのあるような気持ちを言葉にしました。いただいたテーマで作るという作業は、すごく新しい感覚。いつも言葉が生まれるときは自分の内側から子どもを産むような気持ちなんですけど、今回の展示会を通して、私が大好きな"朝"をテーマにした自分の言葉たちが、額に入って、誰かの目に留まるというのはすごく嬉しいです。

―エントランスを彩る3点の写真作品について教えてください。カラダのパーツを撮影したものとのことですが…?

どの作品も、実際に私がフィルムカメラで朝に撮影した写真です。エントランス側から1枚目の写真は、二の腕を写したもの。朝起きたときの、大切な人の二の腕。2枚目は私の目です。特殊な撮り方をして、色彩を感じさせるように意識しました。3枚目は自分のこめかみと指なんです。どれも私の中にあった瞬間ですが、同時に誰もが感じたことのある、どこかで見たことのあるような瞬間。見る人それぞれが"自分の朝"に重ね合わせられるように、あえて抽象的な表現にしました。朝のまどろみやぼやけた感じを意識した、ふんわりとしたイメージですね。いわゆるプリントではなく布に転写することで、会場で人が動くたびにカーテンのように揺れて、ゆるやかな風を感じられる作品を目指しました。

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Cédric Diradourian

―今回の展示会には「花をえらぶように下着をえらぶ」というコンセプトがあるそうですが、ラブリさんも花がお好きですよね。

週に1回は花を買うようにしていて、キッチンの横にたくさん置いてます。朝起きてフルーツを摂ったり、スクランブルエッグを作ったりしている間に、花たちの水を替えるのが日課で。私にとって、花はいつも隣にいるもの。(トークセッションでご一緒するフラワーアーティストの)篠崎恵美さんとは共通の知り合いの紹介で出会って、もともと仲が良くて、週末は恵美さんのお花屋さんに買いに行ったりしているんです。今回、花もテーマのひとつとお聞きしたとき、恵美さんと一緒に展示をできることを意味のあるものにしたいと思いました。花の作品は恵美さんが作るものなので、私はあえてはっきりと出さないようにしようって。

―来場者の方々には、どういう風に作品を楽しんでほしいですか?

まずは何も考えずに、ただこの場にいてほしいですね。ただ眺めることによって、朝や目覚めたときに誰かといる記憶だったり、誰かといたいと思う気持ちだったりを思い出してもらえるとうれしいです。そして作品を見たときに生まれた気持ちを大切にしてほしい。自分にとって朝って何だろうと、自然と考えてもらえるきっかけになるといいですね。本当はもっと作品を出したいと思っていたんです。額縁ももう少しはっきりした色味を考えていたり、声の作品も出そうかなと思ったりもしたんですが、じっと見ているだけで、その人の内側にすっと入ってくるような、空気みたいな作品にしたいなと思って。イメージを特定しないよう、写真も言葉も鮮明にしないようにして、額装もすごくシンプルにしました。私の写真や言葉から、自分の朝を想像してほしいなと思います。

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Cédric Diradourian

ラブリさんの言葉を借りると「外に身に着けるものだけど、女性にとっては内面に深くかかわってくるパーソナルな存在」であるランジェリー。確かにお気に入りの一着を身に着けた時の胸の高鳴りは、女子の特権! 素敵な1日の始まりは、素敵な下着選びから――。そんな気分にさせてくれる今回の展示会。美しいアート作品の数々とおしゃれな空間はインスタ映えも抜群です。期間中1111日土曜日にはラブリさんとフラワーアーティストの篠崎恵美さんとのトークショーを開催予定。ぜひ足を運んでみて!


今回ラブリさんが参加した展示会「one fine day ~素敵な下着からはじまる私の一日~」は、「めざめる」、「きらめく」、「たかなる」、「ときめく」、「はじまる」の5つをキーワードに様々なジャンルで活躍する5名の女性クリエーターが手がけたアート作品が集結。

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Cédric Diradourian

繊細な切り絵でステキなランジェリーのきらめきを表現したのは、広告代理店に勤めながら、セルフワークを展開するアーティスト多田明日香さん。TVドラマのビジュアルなどでも有名なイラストレーターmaegamimamiさんは鏡に描いたイラストでランジェリーをつけたときの喜びを表現。ロンドンを拠点に活動するスイーツアーティストのKUNIKAさんは下着との新しい関係をイメージしたアイシングクッキーを展示。そして下着を選ぶときのときめきを、クローゼットと大きな花のシャンデリアで表現したのは、世界的に活躍するフラワーアーティスト篠崎恵美さん。花のシャワーを浴びているかのような圧巻のフラワーシャンデリアで使用されている生花は、後日ドライフラワーにしてプレゼントされるそう!

one fine day ~素敵な下着からはじまる私の一日~

■日程/2017年11月7日(火)~11月12日(日)

■開館時間/11:00~20:00

■会場/スパイラルガーデン(東京都港区南青山5-6-23)

■入場料/無料

※「トークセッション 篠崎恵美×Loveli」は、11月11日(土)17:00より。当日11:00より展覧会会場受付にて整理券を配布予定(先着60名限定)。

Text by:江口 暁子