みんな、お腹の脂肪に困ってる!

女子、男子総合的にみて、体型で一番気になっているのはお腹の脂肪。

手足が細くてもお腹のプヨっと感に悩んでいる人は多いですね。隠そうと思えば隠れるところなので、ダイエットとは無縁の人でも気になっている人は多いんです。

一方で、「内臓入ってる?」と疑いたくなるほどお腹は薄く平らなのに、顔は丸かったり、脚、太ももにはしっかり脂肪がのっていたりという女性も少なくない。脂肪がつく場所、落ちにくい場所は、ある程度のところまで落ちると、あとは遺伝や性別に左右されます。

なので、腹筋を毎日1000回やったからってお腹は凹まないし、二の腕のトレーニングを毎日したからって、その部分だけが劇的に落ちるわけではありません。乳酸がたまり効いた感じがあっても、脂肪が落ちることとは全く別の話なんです。

脂肪分解の長~~~い道のり

この現象を理解するには、まず脂肪分解のプロセスを知る必要があります。「どういうプロセスで脂肪が使えるエネルギーに変わるのか」という話です。

ひとえに「脂肪分解」と言いますが、簡単に脂肪が燃えないことは皆さんがよーーく実感しているとおり、じつは超複雑な化学反応 です。ここから先はかなり専門的なので、本気の人だけついて来てください(笑)。

脂肪分解とは、中性脂肪(トリグリセリド)がグリセロールと遊離脂肪酸に分解されることを言います。このプロセスは、酵素(ホルモン感受性リパーゼ)によって行われます。

成長ホルモン、男性ホルモン(テストステロン)などのホルモンによって、βアドレナリン受容体といわれるものが働きます(どんなホルモンでも受容体とくっつかない限り、働きません)。そして、この反応はまた別の酵素(アデニル酸シクラーゼ)を活性化させます。

この活性化した酵素に よって、さらにまた別の酵素が活性化し、それがやっと脂肪分解に必要なホルモン感受性リパーゼを、活性型に変えてくれます。

この活性化されたホルモン感受性リパーゼの働きによって、中性脂肪から燃えやすい遊離脂肪酸まで分解されていきます。その後、遊離脂肪酸は血中に放出され、血漿アルブミンと結合して、可溶化され各組織に運ばれエネルギー源として利用されます(=脂肪分解)。

……わかっていただけたでしょうか(苦笑)!? 

とにかくこれが脂肪分解の工程です。みんな簡単に「脂肪分解」とか「脂肪燃焼」って言うけど、長い道のりなんですよ。

【後編】に続く

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