一般的によく耳にするむくみの原因と言えば、座りっぱなし、立ちっぱなしに、塩分・水分の摂りすぎなど。ところが、コスモポリタン イギリス版がセント・マークス病院の胃腸科専門医、アイーシャ・アクバルさんに聞いたところ、他にも色々な要因があり得るのだとか。


【INDEX】

  1. 炎症性腸疾患
  2. 過敏性腸症候群
  3. 脱水症状
  4. 睡眠不足
  5. ホルモンの変化
  6. 食物アレルギー、食物不耐症
  7. 便秘
  8. 早食い
  9. ストレス

1.炎症性腸疾患

「炎症性腸疾患は慢性の胃腸の炎症性疾患で、クローン病や潰瘍性大腸炎を含みます」とアクバル医師。下痢や血便、腹痛、減量などの症状があれば、炎症性腸疾患の可能性もあるので、医師に診てもらうのがおすすめ。炎症性腸疾患は、組織の瘢痕(はんこん)化 腸に溜まったガスなどによってむくみを引き起こすのだとか。

2.過敏性腸症候群

「私たちの消化器官は複雑な神経系でできています」とアクバル医師。「過敏性腸症候群はこの消化器官の失調によって起こります」。過敏性腸症候群の患者には、器質的な疾患は認められないにもかかわらず、機能的問題によっていくつかの症状が起こるそう。「便秘、または下痢、むくみや腹痛です」。

3.脱水症状

1日に2リットルの水を飲むことが推奨されるのは、むくみ防止の効果にも繋がるから! 「大量の水を飲むことは、むくみの防止にもなります。なぜなら、脱水症状と電解質のアンバランスは、消化の停止につながるからです」とアクバル医師。さらに、「脱水症状に対応しようとして、体が水分を過剰に溜め込むのです」。つまり、これがぽっこりお腹の原因ということ。

4.睡眠不足

睡眠不足はイライラするだけでなく、消化器官にも影響を及ぼすそう。「睡眠不足によって、コルチゾールというストレスホルモンが分泌されます」とアクバル医師。「これが、むくみや便秘といった消化機能の低下をもたらすのです」。

5.ホルモンの変化

「月経前症候群によって便秘や体液貯留が起こり、お腹が腫れやすくなります」とアクバル医師。もっとも、これは月経前だけにかかわらずいつでも起こる可能性がある一方で、まったく影響がない女性もいるのだとか。一般的なサイクルとしては、「生理の終わり頃から排卵にかけてエストロゲン(女性ホルモンの一種)の分泌が高まり、子宮の内膜が厚くなります。そして排卵が起きると、身体が体内の水分や血液を保持するので、むくみやすくなります。生理によって余分な水分と血液が排出されると、むくみも解消します」とのこと。

6.食物アレルギー、食物不耐症

食物アレルギー、あるいは食物不耐症も、むくみにつながるそう。問題は、症状を引き起こす食べ物を特定するのがとても難しいこと。でも、「むくみの原因として最も一般的な食物は、乳製品とグルテンを含む食品の2つです」とアクバル医師。「正式にグルテンアレルギー(セリアック病)の診断を受けていなくても、グルテンに対する過敏症が見られることがあり、それによって便秘やむくみの症状が出ることもあるのです」。また、リンゴとアボカドでもむくみが出やすい人がいるそうなので、覚えておきましょう。

7.便秘

「お腹が張る当然の理由と言えるでしょう」とアクバル医師。「便秘は腸に便が残っている状態なので、ガスが溜まり、お腹が張って、痛み、不快感があります」。でも、そもそもなぜ便秘になるのでしょう? 考えられる原因は、繊維不足、水分不足、運動不足、薬の副作用、ストレスなどだそう。

8.早食い

思わず、ハッとしたそこのあなた。「食べるのが早すぎると、食物と一緒に空気を吸い込んでしまいます。そのため、胃にガスが溜まって、お腹が張るのです」とアクバル医師。

9.ストレス

2番に挙げた過敏性腸症候群との関係が取り沙汰されているストレス。つまりは胃腸に含まれる神経細胞の問題なのだとか。アクバル医師曰く、「胃腸には神経が張り巡らされていて、ストレスによって腸に繰り返し刺激がかかります。過敏性腸症候群とは関係ない場合でも、ストレスは胃に負担をかけ、むくみを引き起こすのです」。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN UK