リップクリームやメイク道具を、友達と貸し借りしたことがある人は少なくないはず。でも、メイク道具には、目に見えないウィルスが潜んでいることがあるんだとか。

コスモポリタン アメリカ版が、ニューヨークの美容皮膚科医で医学博士のデンディー・インゲルマン氏に尋ねたところ、「表面的には症状が出ていなくても、相手がヘルペスウィルス(HSV-1)を持っていることがあり、メイク道具を通して他の人に感染するケースがあります」とのこと。「だから、自分だけのメイク道具を使うことで、ヘルペスウィルスや他のウィルスの感染を防ぐことが重要なんです」。

というわけで、インゲルマン氏が挙げる、友達から決して借りてはいけないメイクアイテムと、借りてもOKなメイクアイテムを紹介!

【シェアしてはいけないもの】

1.容器に入ったクリーム状の化粧品

クレンジングやデイorナイトクリーム、アイクリーム、ファンデーション、リップクリームなどに指を入れる時は(1)まずあなたの手を洗って(2)自分だけで使うこと。「クリームに細菌を繁殖させたくないですからね」とインゲルマン氏。なぜかというと、私たちの体は皮膚に塗ったもの(とそこに含まれている細菌)の60%を吸収するからなんだとか。

2.マスカラ

お気に入りのマスカラにも、結膜炎などの原因となる細菌やウィルスが棲みつくことがあるのだとか。さらに、目には肌にあるような保護膜がないので、充血などを起こしやすいのだそう。「ブラシを出して容器に戻すたびに中に空気が入り、好気性細菌が生き残るための酸素を与えているのです」とインゲルマン氏。唯一安全なマスカラの貸し借りの方法は、プロのメイクアップアーティストがするように使い捨てのブラシを使用し、決して二度づけしないこと。

3.プレストファンデーション

ドライパウダーにはクリームファンデーションのような細菌はいないものの、感染リスクがないわけではないそう(スポンジで口や目の周りに触れている場合は特に)。唯一安全な貸し借りの方法は、アルコールベースのコスメ除菌スプレーをファンデーションに吹きかけ、清潔なメイクブラシを使って、一度だけファンデーションをつけることなのだとか。

4.口紅やリップクリーム

「多くの人がヘルペスウィルスを保有しているので、それがいつ顕在化するかはわかりません」とインゲルマン氏。「これは無症状性の状態で、ウィルスを持っていても症状は見られないのです。すべて免疫に基づいているのですが、ストレスなどを引き金に突然発症する可能性があります」。口紅などを貸し借りすると、誰かのウィルスが使った人全員に感染するので、自分だけで使うこと。知らないうちにヘルペスを患ってから後悔しても、遅すぎるでしょ?

5.リップグロス

これもマスカラと同じく、ブラシを戻すときに空気が入ることで、バクテリアの温床を作ってしまうそう。自分のバクテリアならともかく、誰かさんのバクテリアまで取り込んで、ヘルペスウィルスや風邪などに感染したくないはず。

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6.クリームタイプのアイシャドウ

粘着性タイプのメイク用品は、細菌を閉じ込めやすいため、貸し借りはしないほうが賢明なのだそう。特にこのタイプの化粧品は指でつけることが多いため、自分自身の細菌で汚染されやすいのだとか。

7.メイクアップブラシ

ニキビは肌の内部の問題が原因だけれど、他人のブラシを使い細菌が混じり合うことで、症状が悪化することがあるそう。唯一安全なブラシのシェア方法は、「新しいブラシを使うか、使用済みブラシをスプレーでアルコール除菌すること」とインゲルマン氏。もしあなたがいつもニキビに悩んでいるのなら、最善の方法は1週間毎にブラシをシャンプーで洗うこと。さらにコンディショナーをつけると、ブラシが長持ちするんだとか。

8.歯ブラシ

これもまた、やってしまった苦い経験があるかもしれないけれど、絶対にNG。「口は(良いものも悪いものも含めて)細菌でいっぱいです。悪いものは嫌気性口腔細菌という揮発性硫黄化合物(VSCs)で、歯を磨き忘れた時に臭ったり、感染症にかかった時に濃度が高まったりします」とインゲルマン氏。だからこそ、(1)定期的に歯を磨き(朝晩、虫歯のおそれがある場合は毎食後)、バクテリアを寄せつけないようにしておくこと(2)人と歯ブラシを共有しないこと。この2つが重要なのだとか。また、同居人と電動歯ブラシをシェアしたい場合は、ヘッドを2つ用意して、細菌が混ざらないようにしておきましょう。

9.フェイシャルクレンジングブラシ

これが個人で使用すべき製品に分類されている理由は、「シェアするように作られていないから」なのだそう。毎日顔から取り除かれる汚れや皮脂、角質、細菌のことを考えれば、他人の汚れを肌になすりつけるようなことはしたくないはず。もし同居人とシェアするなら、これもブラシヘッドをいくつか買って、自分だけのものをキープしましょう。

10.カミソリ

「カミソリはシェアしないことが重要」とインゲルマン氏。ステンレス・スチールの刃は細菌を長時間保持しないものの、カミソリの貸し借りによって性器イボやヘルペスに感染する可能性があるのだとか。もっと最悪の場合は、カミソリで皮膚を傷つけて血液や分泌液が付着すると、洗った後も刃に細菌が残り、ブドウ球菌感染や肝炎、血液感染性のウィルス(めったにないけれど、HIVなど)に感染する可能性が高まるのだそう。

【シェアしてもOKなもの】

ポンプに入ったもの

香水でもヘア用品でも、ファンデーションでも、ローションでも、ポンプに入っているものならOK。中身を触らないので、汚れる心配がないのだとか。

リキッドファンデーション

ポンプタイプのファンデーションか、毎回清潔なスポンジに乗せて顔に塗るなら、シェアするのは「100%問題なし」とのこと。

ルースパウダー

パウダーには細菌が繁殖するための湿気がないのでOK。清潔なブラシを使えば、感染のリスクはさらに減るそう。

パウダーシャドウ

メイク用アルコール除菌スプレーをすれば、友達との貸し借りもOKとのこと。

リップペンシルとアイペンシル

削ってまっさらな状態にできるものならOK。ただ、週に1度は削る道具をアルコール消毒すること。

ビューラー

金属やステンレスは細菌を長時間保持しないので、抗菌性のウェットティッシュか、ただのティッシュで拭き取ればOK。ただ、メイクが付着した状態で貸し借りしないこと。ピンセットも同様。

マニキュア

このタイプの塗料に繁殖する細菌は非常に少ないので、シェアしてもOKなのだそう。ただ、きちんと殺菌されていないハサミやニッパーなどのネイル用品となると、感染の恐れも。

ヘアブラシ

インゲルマン氏によると、ブラシをシェアすることによる懸念はシラミがうつることだけなんだとか。子どもでもない限り、シラミをもらってくることは滅多にないので、それほど心配することはなさそう。

※この翻訳は抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US