女性のアンダーヘア脱毛は日本でも一般的になりつつあるけど、男性のアンダーヘア脱毛についてはあまり聞かないはず。でも海外では、男性の脱毛もそう珍しいことではない模様。

今回コスモポリタン アメリカ版では、男性のアンダーヘア脱毛を担当したことのあるエステティシャン3名が、その体験談をシェアしてくれました。海外では男性も、色々とエチケットを気にしてるんですね。

――皆さんはおいくつですか? 脱毛施術の経験年数は?

ロリー・ネストア、<Berodin Wax>の創設者:62歳です。脱毛施術経験は40年です。

ジュリア・デイヴィードヴ、<Wax Club>の共同創設者:43歳です。エステティシャンとしての経歴は25年です。

カーリー・ロス、<Spruce & Bond (Upper East Side)>のリードスペシャリスト:32歳です。脱毛施術を始めて1年ちょっとです。

――男性のお客さんの中で、アンダーヘア脱毛を希望する人は何パーセントほどですか?

ロリー:全顧客の30%ほどが男性ですが、ほとんどがブラジリアンワックスを希望します。興味深いことに、眉毛、胸毛、耳の毛、背中の毛は二の次のようです。

ジュリア20%くらいです。

カーリー5%ほどで、今の店舗ではそう多くはいません。やはり男性の中ではまだまだタブー視されている風潮もあるみたいです。でもカミソリで剃るよりも断然良いのに、もったいないです!

――男性の中で、1番人気のあるアンダーヘアスタイルはどんなものですか?

ロリー:上の部分をほぼ残して、周りをすっきりキレイにするスタイルです。

ジュリア:完全に毛をなくしてしまうスタイルです。男性はあまり頻繁に脱毛しに来るわけではないので、やる時は一気に終わらせてしまいたいようです。でも、おへそから恥骨にかけての部分の毛を気に入って残す人は多いです。

カーリー:全部きれいにしたいという男性も多いですが、その他は女性と同様、上部を短めにし(ハサミでトリミングする程度)、Vライン、ペニスの付け根、睾丸、それからOライン(お尻の間)を脱毛する人も。Oラインは男女共にもっとも満足してもらえる部分のようです。

――男性と女性の脱毛のプロセスは、どう違います?

ロリー:脱毛を担当していると、男女差というよりも、個人差の方が気になりますが…エステティシャンの多くが女性であることもあってか、女性からすると、男性のあそこの部分の方が女性のよりもデリケートに見えますね。個人差の問題としては、どのくらいの痛みになら耐えられるか、どのくらい毛深いか、定期的に通ってくれる人かどうか、自宅での日々のケアはしっかりしているか、などといったポイントによっても違ってきます。

ジュリア:男性のブラジリアンワックスは外側の脱毛中心であるのに対し、女性はIラインなどのように、もう少し内側を脱毛することもあるのが違う点ですね。

カーリー:男性の脱毛は、女性と比べて本人の協力がより必要になってきます。生殖器が邪魔にならないようにあっちへ向けたりこっちへ向けたりと、本人に固定してもらったりしなきゃいけないこともありますから。

――脱毛中に男性が勃起してしまうことってありますか? その時、どう対処してます?

ロリー:めったにありません。むしろ脱毛中には萎縮してしまう傾向の方が強いですね。でも勃ってしまう場合はたいてい、"緊張"が原因です。勃起は、必ずしも興奮と結びついているわけではないと、私は他の女性エステティシャンに常々話しています。なので、万一勃起してしまった場合は、「よくあることですから、気にしないでください。大丈夫ですよ」と言ってあげれば、本人も(ペニスも)少しはリラックスできるはずです。

ジュリア:はい、時々あります。もちろん興奮している人もいれば、逆に恐怖心から勃ってしまうこともあります。その場合、たいていお客様は申し訳なさそうにするので、エステティシャンは「全然大丈夫ですよ」とさらっと流して作業を続けてあげるといいと思います。

カーリー:私自身の前で起きたことはありませんが、もし起きた場合はとにかく動揺せず、一旦部屋を退室して、本人に対処を任せてあげるようにと言われています。

――男性客は、お試し気分で1回しか来ない人の方が多いですか? それとも定期的に通う人の方が多い?

ロリー:ほとんどがレギュラーで通うお客様です。女性のように「特別な時」だからと1度だけワックスをしに来た人は、今のところいません。

ジュリア:半々くらいですね。興味本位で試しに来る男性もいますし、中にはすごく気に入って帰られる方も多いです。あそこが軽くなったとか、風通しが良くなったと言われる方もいますし、なめらかになって清潔感が増したと言う人もいます。

カーリー:うちのお店ではアンダーヘア脱毛を希望する男性客はあまり多くいませんし、ほとんどの場合施術をするのが女性とあって、躊躇する方が多いです。他の部分の脱毛の方が人気ですが、それでも女性ほど定期的には来ませんね。

――男性のアンダーヘア脱毛について、世間が誤解していることってありますか?

ロリー:"アンダーヘアを剃るのはゲイの発想"という考えです。興味深いことに、アンダーヘアを気にする人は同性愛者よりむしろヘテロセクシャルの方たちの方が多いんです。

ジュリア:同じく、"脱毛するのはゲイだけ"というイメージですね。それは正しくありません。ストレートのアスリートやボディビルダー、彼女持ちの人や女性と結婚している男性たちも脱毛しに来ます。今やアンダーヘア脱毛というのは、ユニセックスな美容法の1つになってきているんです。

カーリー:誤解といえば、痛みに対する認識ですかね。男性の方々は、施術がかなり痛いものだと思い込んでいるようです。本当は深呼吸をして、落ち着いた状態を保っていれば、そう大したことはないんですけど…。ベッドの上で力んでしまうと、色々と逆効果になってしまいますから。

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 名和友梨香

COSMOPOLITAN US