女性の多くは、知らないうちに誰かと比べて、自分の体型を判断しているのでは? でも、体型にもタイプがあるし、これだけ色々な体つきの人がいるのだから、自分の適性体重は一律に比べられるものではないはず。

鏡に映る自分の姿や数字に惑わされると、自分が本当に健康でいられる体重がわからなくなってしまう、と話すのは、ワシントンの登録栄養士で近刊予定の『体のやさしさ(原題:Body Kindness)』の著者であるレベッカ・スクリッチフィールドさん。彼女いわく、女性はしばしば「お気に入りのリトルブラックドレスはまだ着られるかしら?」とか「私の二の腕、あの子よりプルプルしてる?」といったことを気にして、自分の適正体重を設定し、数字にとらわれてしまうんだとか。

「適正体重というのは、すべての人にあてはまる一定の数字ではないのです」とスクリッチフィールドさん。「それは、遺伝や生活習慣など様々な要素を元に割り出したある範囲を指すのです」。また、体型には大きく3つのタイプ(骨太型、中肉中背型、やせ型)があり、さらにそれぞれの下位区分も。だから、あなたが骨太だとしても、そこからさらに小型に近い下位区分に分類されるかもしれない、というわけ。重要なポイントは、人間には沢山のボディタイプがあるので、1つのタイプが他のタイプより健康だとは言えない、ということ。

体重計に乗っただけでは適正体重はわからないものの、自分がそれに足りているか、それを超えているかは大事な問題で、いずれの場合も長い目で見れば健康に影響を与えるもの。場合によっては、体重によって体の変調がわかることも。というわけで、コスモポリタン アメリカ版がまとめた、あなたの適正体重の割り出し方を紹介します。

BMIはあてにならない

BMI(体格指数)について聞いたことがある人は多いはず。自分の体重が適正範囲に入っているかどうかを調べる方法の1つだけど、医療雑誌<International Journal of Obesity>に掲載された、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の心理学者による最近の研究によると、これはその人が健康かどうかを判断するものではないのだとか。スクリッチフィールドさんによれば、「保険会社によって開発されたもので、白人男性を基準にしています。つまり、まったく根拠がないのです」。

より良い計算方法として挙げられるのが、ABSI(体型指数)。胴回り、身長、体重を計算して割り出す方法で、 科学系学術サイト<PLOS ONE>に掲載された研究によると、BMIより正確なのだそう(計算方法はこちら)。

自分の体重が適正かどうかの1つの目安として、お腹周りが90㎝以上、体脂肪が32%以上なら、健康的な範囲を超えている可能性が。

体重変動は悪いことではない

23㎏太ると、ダイエットしなくちゃ!と焦る人もいるけど、流行のダイエットに乗るのは考え物。「適正体重は、周期で変化するものです」とスクリッチフィールドさん。だから、何㎏か太ったり、また痩せたりするのはきわめて普通のことなのだそう。なぜかと言えば、「生物学的な、あるいはホルモンによる変化が起こるのが30代で、妊娠後、またはその後の一時期に、体重に影響をもたらす変化が生じるものなのです」とのこと。

ただし、体重の変動があまりに大きいようなら、より大きな問題が隠れている可能性もあるので、医師に診てもらうことも考えてみて。

運動をしているなら、大丈夫

筋肉隆々になる必要はないけど、機敏に動けるなら問題なし。もし、体を動かしづらいと感じているなら、体重に問題があるのかも。例えば、前なら10分で1マイル(1.6㎞)走れたのに、今では靴紐を結ぶのも一苦労だとしたら、やはり体重に関係がありそう。着目すべきは、問題になっているのが体のサイズではなく、運動能力だという点。

医師に相談してみる

「体重が重くても健康的でいられる?」「痩せて見えても実は太っていることもある?」答えはどれもイエス。だからこそ、内科の予約をとり、検診を受けてみるのがおすすめ。血圧もコレステロールも正常値内なら、あなたは適正体重を維持しているということ。検診は、あなたの体を内側から見ることのできる唯一の方法だから。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US