走り方ぐらいわかっているつもりが、ランニングを始めると、思わぬ問題が持ち上がってくることもしばしば…。そこで、コスモポリタン イギリス版が、モデルのミリー・マッキントッシュのパーソナルトレーニングもつとめる人気トレーナー、オリビア・クーニーさんに、初心者が犯しやすいミスとその対処法をポイントごとに教えてもらいました。

1. 走るペースについて

ジム仲間のペースについていこうとする気持ちはわかるけど、それこそランニングは長い勝負なので、自分にとって心地良いペースを見つけることが重要なのだとか。

「自分が一定の速さで走れる、短距離より長い距離を設定しましょう」とクーニーさん。「最初の一周で何度も立ち止まらなくてはいけなくなっても、大丈夫。ペースを上げすぎただけです。1回目は気にしないこと」。

続いて、「1㎞ごとにタイムを測りましょう。それが『基礎タイム』になります。最終的には、ずっとこのタイムを維持できるようにすることです。そこから、徐々に1㎞ごとのペースを上げていきましょう。すぐに速くなっていくのを実感できますよ!」とのこと。

2. 栄養補給について

「燃焼されるカロリーは様々な条件によって決まります。当然ながら走る速さによって最も大きく変化しますが、どんな地形を走るかや、体のサイズ、年齢も関わってきます」とクーニーさん。「でも、あなたが自分の年齢や性別における『平均的』な体重であれば、一般的に1マイル(約1.6㎞)で消費されるエネルギーは100キロカロリーです」。

ランニングを始めると、食生活の面で陥りやすい危険は2つ。食べる量が少なすぎるか、食べるべきものを食べていないか。クーニーさんがおすすめするのは「質の良い炭水化物と十分なプロテインをワークアウトの前後に摂ることです」。また、普段あまり手を伸ばすことがないような、多種多様なフルーツや野菜を摂ることも大切なのだとか。例えば、クーニーさんが推奨するビートは、抗炎症作用があり、筋肉痛をやわらげる上、植物色素であるベタレインを含み、筋肉がより効果的に酸素を使うよう促す働きがあるそう。

もうひとつ覚えておきたいのは、初心者ランナーの中には実際よりも多くのカロリーを消費したと思い込み、たくさん食べてもOKと思ってしまう人がいること。毎回脂っこいものを食べたりせず、バランスのとれた、賢い食事と間食を心がけて。

3. 服装について

新しい趣味のために投資するのは熱意の証だけど、今後どれくらい熱心なランナーになるかわからないなら、あまり散財しない方が賢明。ただし、ケガを最小限に抑えるためには、きちんとした靴は必要不可欠なんだとか。

「履き心地のいい靴を履くかどうかは、トレーニングの成否に関わります。足に合わない靴を履いていると、スケジュールどおりにいかなくなるものです」とクーニーさん。「せっかくうまくいっているのに、足首や足を痛める可能性のある靴に台無しにされたくありませんよね」。

理想的なのは、専門家に足を見てもらい、ランニングスタイルに合う靴を選んでもらうこと。それがダメでも、少なくともランニングのためにデザインされたものを買うこと。足にぴったりしているけど、小さすぎず、足が繰り返し動くための柔軟さとサポート力を兼ね備えているものを探してみて。

4. 計画について

今は便利なアプリがたくさんあって、どれぐらい走るべきか、どれぐらい時間がかかるか等を教えてくれるけど、これはあくまでも目安。自分の体に耳を澄まし、達成可能だと感じる目標を設定することが重要。

クーニーさんによると、何を「すべきか」と考えるのは止めて、自分がすでにやっていることに意識を集中するべきなのだとか。「自分のベストを尽くして現実的な目標を設定しているなら、アプリは放り投げて、すぐに走り出すことです」。

「私がいつもクライアントにアドバイスしているのは、週毎にフィットネスクラスや新しいレシピの試作スケジュールを立てることです。嫌々フィットネスライフを送るのではなく、楽しんで欲しいからです。そうすれば、新しいライフスタイルを続けやすくなります!」

5. トレーニング量について

「始めたばかりの頃やケガから回復してすぐ、あるいはワークアウトの強度を上げた時に筋肉痛が起こるのは、至って当たり前です」とクーニーさん。でも、それを週に7回も続けてはダメ。

今だけでなく、今後のランニング生活を通じて、休息日は不可欠。初心者ランナーはいつもとまったく違うやり方で筋肉を使っているので、また走れるまでに回復し、再建するには時間が必要なのだとか。もしあなたがいつも疲れていたり、通常のルートを走るのに困難を感じていたり、恒常的な痛みを感じているとしたら、トレーニングのし過ぎかもしれないので、体によく耳を澄ますこと。

休息の間にも何か運動がしたい場合は、ストレッチやスクワット、プランク、ヨガポーズなどのより穏やかな運動を組み合わせて運動能力を上げてみて。これなら無理することなく、運動が続けられるはず。

6. 自己評価について

たとえ近距離までしか走れなくても、走っているなら、あなたは立派なランナーの1人。

「もしあなたが動いていて、それまでの良くない生活スタイルを改善しようとしているなら、自分を誇りに思うべきです!」とクーニーさん。「たとえ先々、疲れてちょっと運動をお休みしたい時期が訪れても、これまでの努力によってどれだけ健康で幸せな生活を送るようになったか、しみじみ噛みしめることに意識を向けましょう」。

ランニングに失敗なし。それが自己ベストではないとしても、立ち止まって、自分が達成したことを喜び、味わうこと。千里の道も一歩から、ですね!

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US